近年、「牛乳」に対する情報は賛否両論に分かれています。それでもまだ私的には「牛乳=健康にかかせないアイテム」という認知が高いのではないか、と考えています。
「牛乳は身体に良い」と昔から言われてきましたが、近年になってどうして「牛乳は身体に悪い」と言われ出したのでしょうか?
私は1980年生まれになりますが、幼稚園から中学校まで給食に「牛乳」がセットでした(中学は持参の弁当に牛乳でした)。「牛乳は身体に良いから飲まなければならない」という価値観がすごく高かったです。
しかしながら私は、牛乳が「大が付くほどキライ」でした。テレビ番組やCMなどで、朝の食卓に「透明なグラスに注がれた真っ白い牛乳」が登場しますが、わたしはあの状態の牛乳をただの一度も飲んだことがありません。嫌いですからね。牛乳のせいで幼稚園、小学校に行くのが憂鬱でした。中学校になる頃には少し克服しましたが、それでも牛乳嫌いには変わりありませんし、嫌々牛乳を飲む日々でした。
「牛乳を飲まなければ健康になれない」「牛乳を飲まなければ背が伸びない」「牛乳を飲まなければ歯や骨が脆くなる」・・・それはもう、牛乳促進というより、脅しや強制と言った方が合っているんじゃないか?というくらい、世間も、親も学校側も、そのようなムードでした。
親は私が牛乳嫌いなので心配したと思います。しかしながら、わたしは健康に日常生活をこなせるように育ちました。なので、個人的な経験則からは「必ずしも牛乳を飲まなくても健康になれる」と思っています。
さて、少々話が個人的な方向にそれてしまいましたが、今回は「どうして近年になって牛乳が危険だ、と言われ出したのか?」について書いてみたいと思います。
牛乳が体に悪い根拠一覧
日本人には牛乳は非常に合わない事、クスリを使い濃度が低いから大丈夫と嘘を並べる業者ばかり。人間の体と同じで、血中や測定上薬物が見えないようになっても、その薬物は体内から除去されたわけではない。抗生物質、ホルモン剤、強制妊娠、ワクチン、GMOのえさ、閉じ込め方式、そんなことばかり。
妥協点を求めるなら、せめてヨーロッパでやられているくらいの質を求め、それを明記できるかどうかだろう。ハワイにいてもフリーゲージかどうか、noGMOかどうか、抗生物質不使用かどうか、ホルモン剤不使用かどうか、書いてある商品にはすべて書いてある。私はそんな業者をこそ応援したい。その場合も発酵乳製品が個人的にはおススメである。
「分解酵素がないのに牛乳を飲み続けるとどうなるか。乳類に含まれているカルシウムが吸収できないだけでなく、他の食品から摂取したカルシウムを体外へ排せつしてしまうというデータがすでに1960年代に報告されています。」(島田教授)
ミルクの20%は遺伝子組み換えである。専門用語ではrBGHと言い、小文字のrは、recombinant=組み換え体、 BGHは、牛成長ホルモンである。(略)(ミルクには)IGF-1(インスリン様成長因子1)という天然成長因子が極めて高いレベルで含まれている。
これは天然の成長因子であり、正常な成長を司る因子ではあるが、rBGHミルクを飲むと、この成長因子が異常に高いレベルになってしまう。このミルクを飲む と、IGF-1は消化作用を生き残り、小腸から血液へと簡単に吸収される。
IGF-1のレベルが増加すると、乳癌の危険性が増す。我々は、これを示す20件の発表を行っている。また、10件の発表で結腸癌、別の10件の発表で前立腺癌の危険性が増すことを示している。更に問題がある。IGF-1の増加は、 早期の癌に対抗する自然の体の防衛メカニズム(アポトーシス)を阻害するのである。(エプスタイン教授)
2万人の赤ちゃんを検討した統計結果によると母乳のみの子供の死亡率は1000人当たり1.5人だったそうですが、牛乳のみにしたところ1000人当たり84.7人だったそうです。また複数の病気の原因にもなっていることを指摘しており、たとえば多発性硬化症で死亡した26000人のアメリカ人の地理分布や様々な因子の関係を調べたところ、牛乳消費量と最も密接な関係が認められたとしています。(フランク・オスキー)
市販の牛乳には女性ホルモン(卵胞ホルモン<エストロジェン>と黄体ホルモン<プロジェステロン>)が多い。クリーム・バター・チーズなどの乳製品はさらに高濃度の女性ホルモンを含んでいる。牛乳中の女性ホルモンと後で述べるインスリン様成長因子が、現在日本で増えている乳がん(女性)と前立腺がん(男性)の大きな原因と考えられる。
乳糖不耐症者(牛乳を飲まない)と一般人(牛乳を飲む)の間で肺がん・乳がん・前立腺がんの発生率を比較する研究。牛乳を飲まない乳糖不耐者には肺がん(男女)、乳がん、卵巣がんが少ないという結果であった。
プラント教授は「中国人に乳がんが少ない」「中国人は乳製品を食べない」という素朴な事実から、直感的に「乳がんは乳製品によって起こる」という仮説を導き、厖大な文献考察によってその仮説を検証した。ただし、プラント教授の「牛乳−乳がん」説の中核をなす物質はエストロジェンではなく、乳・乳製品に含まれているインスリン様成長因子1(IGF-1)である。
イギリス・シェフィールドで行われた研究によると、1日当たり平均486mlの牛乳を18か月飲んだ12歳の女の子(44名)の血中IGF-1濃度は160mlの牛乳を飲んだ同年齢の女の子(38名)に比べて10%高かった。また、モンゴル・ウランバートルの46名の学童(10-11歳)に1日710mlのアメリカの超高温殺菌の市販牛乳を飲ませたところ、血液中IGF-濃度が290・9から358・3nmol/mlへと23%上昇した。
日本で市販されている牛乳が、DMBA誘発乳腺腫瘍(腺がん)に対して強い発生促進作用をもつことが、ラットを用いる動物実験で確認されている。DMBA(7,12-ジメチルベンズアントラセン)は強力な発がん化学物質で、雌ラットに高い割合でエストロゲン依存性の乳腺腫瘍を発生させる。動物実験だから確証にはならないが。
参照元:内海聡医師のFacebook
【なぜ牛乳が危険なのか】牛の飼育環境
牛は草食動物です。広い牧草地帯でのびのび生活している、と思いたいところですが、ほとんどの乳牛はせまい牛舎に閉じ込められています。科学的な発言ではありませんが、「あなたは牧草地でのびのび暮らしている牛、せまい牛舎に閉じ込められている牛、どちらの牛の牛乳を飲みたいですか?」と言われたら、どちらを選ぶでしょうか??
ほぼ100%の人が前者を選ぶでしょう。ところが日本国内におけるほぼすべての乳牛は狭い牛舎に閉じ込められています。そのような牛はストレスがたまります。ストレスがたまると病気になりやすくなります。そのため病気にならないようにワクチンや抗生物質が投与されます。
農薬や化学肥料を使った野菜、果物と同様に、ワクチンや抗生物質を投与された牛から搾乳した牛乳もワクチンや抗生物質の影響が徐々に出るのではないでしょうか?牛乳を飲むならワクチンや抗生物質を投与された牛より投与されていない牛の牛乳を飲みたいと思うでしょう。
【なぜ牛乳が危険なのか】牛のエサ
牛乳を大量生産するには、乳牛をたくさん飼育する必要があります。そのためエサのコストダウンを考えなければならなくなります。そうなると、より安い穀物飼料を与えることになるでしょう。そしてその穀物飼料は「海外から輸入される遺伝子組み換え穀物由来の飼料」の可能性が高まります。
遺伝子組み換えされた飼料を食べた牛の牛乳を飲むことで、我々人間も間接的に遺伝子組み換えの食品を摂取していることになります。遺伝子組み換えの食品は「食べ続けるとどうなるのか??」まだまだ知られていないことが多く、科学的な統計データもほとんどありません。そのため危険であると言える出よう。
また、海外ではワクチン、抗生物質、ホルモン剤、遺伝子組み換え(GMO)の飼料などの有無を表示している商品も出回っているそうですが、日本ではそのような表示を果たしている商品は残念ながら見られないのが現状です。
牛乳もそうですが、様々な食品の大量生産は我々の生活に餓えることのない安心感を与えてくれましたが、その陰で慢性的な病気や精神疾患も増えています。ものが溢れている時代だからこそ、もう一度安全、安心を見直す必要があるのかもしれません。
【なぜ牛乳が危険なのか】カルシウムについて
牛乳が身体に良い、牛乳を飲むと骨や歯が丈夫になると昔から言われているのは、牛乳にはカルシウムがたくさん含まれているからです。しかしながら反対に最近では「牛乳を飲むことでカルシウムが失われていく」と言った情報も多くあります。
牛乳にはカルシウムがたくさん含まれていますが、カルシウムはマグネシウムがないと吸収できません。しかしながら牛乳にはマグネシウムがあまり多くなく、リンが多く含まれています。このリンはカルシウムと結合しやすいため、人体に元々あったカルシウムが牛乳のリンによって奪われ、骨が脆くなるのです。海外では牛乳が原因で骨粗鬆症になりやすいというデータもあるようです。
【なぜ牛乳が危険なのか】まとめ
牛乳には賛否両論ありますが、賛成派には酪農関係、あるいは学校給食関係の従事者が多く、否定派にはナチュラル、オーガニックを推進する人、反体制派の有識者が多いようです。
今回は「牛乳は危険なのではないか?」という視点に立って考察してみました。
牛は元々自然で暮らす動物でありますが、現在の乳牛はせまい牛舎で生活し、ストレスがたまり、ワクチンや抗生物質が与えられ、牛乳を大量生産するためにコストのかからない遺伝子組み換えの穀物飼料が与えられています。そのため危険なのではないか?と考えられます。
海外では、上記した薬剤や飼料の情報を明記する傾向にあるが、日本の原材料表示には明記がなく遅れています。
牛乳に含まれているカルシウムは吸収し難く、反対に牛乳に含まれているリンが体にもともとあるカルシウムを奪ってしまうので危険ではないか?と考えられます。
上記が、現在「牛乳 危険」と叫ばれている原因の一つであると思います。
個人的には、牛乳は好みではありませんが、飲むとするなら質を考慮し、健康維持というよりは、嗜好品として適量の摂取が望ましいのではないか?と考えています。
追記 2018年6月17日
乳糖を語るとき、基本的に「乳糖は乳中ではいつもホエイとともに存在する」ということを忘れてはいけません。乳糖単体で議論してしまうと、絶対と言っていいほどその本質を見分けることはできないでしょう。
牛乳の問題は乳糖ではありません。消化酵素を持ってない糖質が悪玉なら、オリゴ糖、デキストリンなど全て悪玉となります。乳糖も例外ではありません。そもそもアフリカ系やモンゴロイドの遊牧民の多くが私たち日本人と同じ乳糖不耐症です。
ただし、ホエイと結ばれていない乳糖は確かに腸を刺激させます。しかし、いわゆる低温殺菌(パスチャライズ)&ノンホモであれば、乳糖はホエイとともに存在するのです。一方、市販の高温殺菌(130℃)&ホモジナイズとものはどうでしょう?言わずもがな、ホエイは変成しており、乳糖は丸裸の状態です。ちなみにミルクの沸点は約100℃です。
そういう意味で、「私は乳糖フリーのミルクを選んでいます」というのは何の自慢にもならず、乳糖の本質を知らない、ただの愚かさを露呈しているだけです。乳糖は乳中ではつねにホエイとともに存在することを忘れてはいけません。
参照元:吉冨信長氏のFacebook
牛乳が危険と言われる原因の一つに「乳糖不耐性」があります。乳糖(ラクトース)の消化酵素であるラクターゼが日本人には少なく、牛乳に含まれる乳糖が消化不良でお腹を壊すというものです。
「日本人は牛乳の消化酵素を持たない」から日本人に牛乳は合わない、だから危険。というのをよく目にしますよね。
しかしながら、これには誤解があります。
牛乳の中の乳糖はいつもホエイと一緒に存在しています。そしてホエイは高温殺菌すると構造が変性し一緒に存在していた乳糖が剥き出しの状態になり、結果、その乳糖が腸を刺激しお腹を壊すのです。
日本人は確かに乳糖不耐性の人が大半を占めます。しかしながら、乳糖を消化できないので牛乳は危険なのではなく、ホエイと一緒に存在していた乳糖が、高温殺菌によりホエイが変性したことによりむき出しになり、腸を刺激するから危険なのです。
つまり、「高温殺菌しホエイが変性した牛乳」が危険なのです。
追記 2018年7月1日
ミルクと腸内pH
母乳(生乳)や低温殺菌乳であれば、正常なカゼインが胃の中で固まり、少しずつ腸に栄養を送り込んでいきます。腸にタンパク質が送り込まれることによって、pHが少しずつ上がってきますが(アルカリ寄り)、同時に乳酸菌やビフィズス菌による発酵によってpHを上げないように調整されていきます。このようなpH状態(5.8~6.5)であれば大腸で発生するアンモニアは腸から吸収されません。
一方、高温殺菌&ホモジナイズ処理された牛乳はどうでしょう。130℃の高温下によって変性されてしまったカゼインでは胃の中で固まらず(固まりづらく)、腸へとタンパク質が速く流れ込んでしまい、腸のpHを一挙にあげてしまいます。pHが少し高くなった腸内では(6.5~7.2)では菌の数が減っていき、発酵作用が低下します。そうすると、悪玉菌が増え、腐敗作用が優位になり、アンモニア、フェノール、インドール、硫化水素などの有害物質が吸収されるようになるのです。さらに二次胆汁酸という強力な毒性のあるものまで吸収されてしまいます。また、通過速度の速いタンパク質とカルシウムが腸を刺激して下痢をしやすくするのです。
お肉のようなタンパク質は変性されてもアミノ酸まで分解されることが多いのですが、母乳や牛乳はそもそも消化力の弱い子どもに対して、消化過程で助けることができる生理活性タンパク質が入っています。つまり、この生理活性物質が変性しては当然、胃腸での影響が大きくなるのです。
ミルクは単にタンパク質飲料というわけではなく、(飲む人のために考えられた)生理活性のあるタンパク質飲料のため、これを高温下で加工することがアレルギーや下痢、腸内腐敗を招くのです。だから、もし選ぶのなら、本来は低温殺菌乳がいいといことになります。あらゆる実験で、低温殺菌乳であれば生乳とほぼ同じ消化工程にたどり着くからです。
以上のことは高温殺菌乳に限らず、動物性脂肪と動物性タンパク質に偏り過ぎた食事を長期的に続けていくと、同様の腐敗環境(pHがアルカリ寄り、悪玉菌が繁殖)を作り上げてしまいます。
大腸の環境を整えるということは、正常な発酵がいつでもできるpH下を維持することなのです。そのためには、牛乳でも低温殺菌ものを選ぶこと、お肉を食べるときは野菜も一緒に食べることなどの工夫が必要なのです。
参照元:吉冨信長氏のFacebook
牛乳に含まれているカゼインと言われるたんぱく質は、高温殺菌と牛乳成分を均質化するホモジナイズという人工処理が施されると、もともと胃の中で固まる性質だったものが、胃の中では固まらず腸へと流れ込んでしまいます。
そのため、腸内のpHが変化し、悪玉菌が増えてしまい腐敗作用を引き起こすことになります。
上記のことから、高温殺菌とホモジナイズを施された、変性したカゼインの牛乳は危険であると言えるでしょう。