健康に良いとされる豆腐ですが、豆腐で不健康になるリスクもあります。安くて、大量生産されている豆腐は危険です。
豆腐をはじめ、納豆、味噌、醤油など、「大豆食品」は健康に良いと昔から言われています。しかしながら、現代では、スーパーなどで売られている大量生産された安い豆腐は「食べたら健康になる」どころか「食べたら不健康になる」リスクの方が大きいのです。きちんとした知識を身につけ、豆腐の危険性から身を守る必要があります。
豆腐にひそむ3つの危険
豆腐にひそむ危険因子は、大豆、消泡剤、凝固剤の3つです。
大豆について
大豆を原料とする豆腐や納豆、味噌、醤油などは、日本人に馴染みの深いものばかり。しかし、日本の大豆の自給率はわずか6%。日本で使用される大豆の90%以上は、輸入品に頼っているのが現状です。
そこで気になるのが、遺伝子組み換え大豆。
日本は、遺伝子組み換え作物の商業用の栽培を禁止していますが、海外では商業用の栽培が盛んに行われています。
日本の大豆の主な輸入国である、アメリカ、ブラジル、カナダも、遺伝子組み換え栽培に力を入れている国々です。
また、日本は遺伝子組み換え栽培を禁止しているものの、海外で栽培された遺伝子組み換え作物は、大豆やトウモロコシなど一部の作物に限り、輸入を認めています。
そのため、日本にも遺伝子組み換え大豆が輸入され、さまざまな大豆製品の原料に使用されているのです。
しかし、遺伝子組み換え大豆がどのくらい輸入されているかは分かりません。
じつは、遺伝子組み換え大豆と遺伝子組み換えでない大豆は、区別せず輸入されることが多く、遺伝子組み換え大豆だけの正確な輸入量は管理されていないのです。
ただし、アメリカを含む輸入先3国の、遺伝子組み換え大豆の栽培率をもとに推測すると、遺伝子組み換え大豆が占める割合は、80%以上だと考えられます。
参照元:食べ物が危ない
大豆には国産大豆と輸入大豆の2種類がありますが、豆腐に使われる大豆は、どちらにも危険性があります。
国産大豆
まずは国産大豆です。国産の野菜や穀物は安全だと思っている人が多いと思いますが、それは間違いです。理由は、日本は農薬使用量が世界一位、二位を争うほど多いからです。農薬、化学肥料を使う栽培方法を慣行栽培と言いますが、国産大豆のほとんどが慣行栽培の大豆です。
農薬、化学肥料の使用により効率良く大量生産が可能となりましたが、その半面、それまでには存在しなかった慢性的な生活習慣病や環境汚染が発生しました。更に、安全と思える有機栽培ですらも、実は認可された農薬の使用が認められています。有機は無農薬ではありません。詳しくはコチラをご覧ください。
また、栽培方法に問わず、地域によっては放射能汚染の問題もあります。大豆は畑の肉と言われるほど栄養豊富ですが、その栄養は土からきています。放射性物質で土壌が汚染されている場合、土に含まれる栄養と同時に放射性物質も吸収してしまうのです。
豆腐のパッケージに「○○産大豆を使用」と書かれているものが多いです。しかしながら、それらの豆腐は100%○○産であるのか?疑わしいです。100%○○産大豆と書かれているものなら間違いはないでしょう。
輸入大豆
次に輸入大豆です。国産大豆より輸入大豆の方が危険度が高いです。その原因はポストハーベスト農薬と遺伝子組み換え大豆が原因です。日本の食糧自給率は低く、その中でも大豆はわずか6%であり、ほとんどが輸入に頼っています。
国産大豆で慣行栽培の農薬の話しをしましたが、勿論それは輸入大豆にも言えます。そして、輸入大豆には栽培中に使用される農薬の他にも、収穫後に散布されるポストハーベスト農薬の影響も加わります。
輸入大豆は長期間の倉庫保存や輸送のため、防かび剤、防虫剤、防腐剤などのポストハーベスト農薬(収穫後に使われる農薬)の散布が法的に定められており、これらの農薬はカビや害虫、腐敗を避けるために散布される農薬ですが、通常の農薬より毒性が強いと言われています。最近は「小麦が危険」と言われ出していますが、その原因の一つがこれです。
遺伝子組み換え大豆は日本では禁止されていますが、海外では認められている国もあり、日本の主な輸入先である、アメリカ、カナダ、ブラジルも認められています。
遺伝子組み換え作物は、そのままでは買う人があまりいないので、表示義務のない家畜の飼料やコンビニやスーパーの弁当、惣菜、あるいは外食産業へと流れていきます。しかしながら、油断は禁物であり、安すぎる豆腐は危険なので原材料表示を必ず確認するように心掛けましょう。
消泡剤について
消泡剤とは、豆腐を作る際に発生するアワを消すための薬品だ。薬品など入れずに、きちんと濾過すればよいのだが、それでは手間ひまがかかってしまう。さらに、同じ分量の大豆から作れる豆腐の量が半分になってしまうのだ。より安い豆腐を作るには、消泡剤を混入させるのがよいのである。
しかしこんな豆腐は明らかに味が落ちる。いちど、消泡剤が入っていない豆腐と2つ並べて、塩だけかけて食べ比べてみるといい。消泡剤入りの豆腐は、味も素っ気もないのが分かるだろう。
ところが、消費者がこの消泡剤入りを避ける傾向が出てきたため、メーカーも知恵をつけているのだ。ときどき、消泡剤と書かずに 「グリセリン脂肪酸エステル」 と書いていることがある。これは消泡剤のことなのだ。こう書いておけば、一般消費者には消泡剤とは分からない。
参照元:1日2食健康法
豆腐を手作りしたことのある人はほとんどいないと思いますが、納豆や味噌を手作りしたことのある人はいると思います。納豆や味噌を手作りするとき、大豆を鍋で煮る工程がありますが、そのとき大量の泡が発生します。
豆腐を作る時も同様に大量の泡が発生し、その泡を消すために使用される薬品が消泡剤です。効率良く大量に豆腐を生産するために、大量の泡が発生すると邪魔になるので消泡剤が使われているのです。
消泡剤とは「グリセリン脂肪酸エステル」という化学薬品のことであり、食品添加物の乳化剤のことでもあります。乳化剤が添加されている食品に、マーガリンやショートニングの加工油脂、パン、アイスクリーム、チョコレートなどがあげられます。
元々、この物質は天然の油脂に含まれていますが、現在消泡剤に使われているほとんどのものは人工的に化学合成で作られたものです。毒性、危険性は低いとされていますが、自然界に存在しない不自然な人工物の摂取は避けた方が良いので、消泡剤が含まれていない豆腐の方が危険が少ないと言えるでしょう。
凝固剤について
豆腐を固めるには凝固剤が必要になりますが、凝固剤は大きく分けて3つあります。「工業的に生成された凝固作用のある化学物質」、「グルコノデルタラクトン」、「海水由来の天然にがり」の3種類です。
工業的に生成された凝固作用のある化学物質について
豆腐に使われる人工的に生成された凝固剤には、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムがあります。これらは消泡剤と同様で毒性、危険性は低いようですが、自然界に存在しない不自然な人工物の摂取は避けた方が良いので、これらが含まれていない豆腐の方が危険が少ないと言えるでしょう。
グルコノデルタラクトンについて
グルコノデルタラクトンは小難しそうな字面の印象から、人工合成した化学物質として扱われそうですが、自然物由来の精製物質であり、ハチミツなどに含まれる天然成分です。ハチミツ酸とも言われます。これ自体の毒性、危険性は極めて低いといえますが、問題だったのはその扱われ方でした。
現在はにがりが凝固剤の主流ですが、以前はグルコノデルタラクトンが主流でした。高度経済成長時、多くの豆腐にグルコノデルタラクトンが凝固剤として使われ、豆腐の大量生産が可能になりました。しかしながら、凝固剤にグルコノデルタラクトンを使うことで、わずかな量の大豆で豆腐が出来上がってしまい、味と栄養価が問題になったのです。にがりだけで作る豆腐の2~3倍くらいに薄めた豆乳でも作れると言われています。
グルコノデルタラクトンを使った品質の高い豆腐も存在しますが、グルコノデルタラクトンを凝固剤に使っている安い豆腐は大豆の使用量が少ない栄養価が低い豆腐と言えるでしょう。
にがりについて
にがりとは、海水から塩を作るときに発生する副産物であり、主に塩化マグネシウムを主成分とした液体です。現在、豆腐に使われている凝固剤のほとんどがにがりに当たります。にがりについての情報を探していくと「にがりは健康に良い」、「にがりは健康に悪い」の両者が半々くらいでみられます。
結論を先に言ってしまうと、自分は「適量であればにがりは健康に良い」と判断しています。
「にがりが健康に悪い」の根拠は、「体の臓器や筋肉のタンパク質が硬くなる」、「マグネシウムの摂りすぎ」とのことですが、間違っていると自分は考えています。
「体の臓器や筋肉のタンパク質が硬くなる」については、大豆に含まれる植物性タンパク質に変性が起こり凝固するとき、高熱が必要であるのに対し、人体には体温程度の熱しかないので、タンパク質の熱変性が起こらないからです。また、大豆の植物性タンパク質と人体のタンパク質を同列に考えるのもおかしいと思います。
また野生の動物はにがりの危険性を知っているので、決して海水を飲まないという声もあげられていますが、普通に考えて、野生動物でも人間でも、にがり云々ではなく、喉が渇いても単に海水は塩っ辛くて飲めないだけです。
「マグネシウムの摂りすぎ」については、逆だと考えています。むしろ現代人の食生活は炭水化物過多であり、ミネラル不足に陥っています。更には、野菜でも果物でも、糖度ばかり重要視しているので他のミネラル、栄養素は抜け落ちているので、にがりの摂取でマグネシウムを摂りすぎる、ということはないでしょう。
上記のことから自分は、にがりは健康に悪くはなく、健康に良いと考えています。しかしながら、何事にも適量が肝心であるので、にがりの摂りすぎには気を付けた方が良いでしょう。豆腐に含まれているにがり程度なら問題はないと思います。自分は頻繁に豆腐を食べていますが、医者、病院に罹ることはなく、健康です。
凝固剤についてのまとめ
最近の豆腐に使われている凝固剤はほとんどがにがりですが、硫酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなど化学的に作られた添加物は避けましょう。またグルコノデルタラクトンを使ったいる豆腐は安すぎるものは大豆の使用量が少ない可能性が悪いです。味と栄養価に問題があるので気を付けましょう。
最後ににがりですが、自分はにがりを凝固剤に使った豆腐をおすすめします。塩化マグネシウム含有物、粗製海水塩化マグネシウムと記載されているものはにがりのことです。単に塩化マグネシウムと書いてあるものはちょっと怪しいので避けた方が無難でしょう。
また、にがりにも質がありますが、話が長くなってしまうので今回は触れません。基本的には安すぎる豆腐はそれなりに危険があると思った方が良いでしょう。
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