木のひげパンのパン・ド・カンパーニュ 250
木のひげパン、大好きなパンの一つです。その中でもシンプルで素朴なカンパーニュが一番好きです。
カンパーニュとは日本語にすると「田舎のパン」です。シンプルでありながら、それでいて誤魔化しのきかないパンです。木のひげパンのカンパーニュは、小麦、岩塩、酵母のみで作られています。本当にシンプルですよね。
「パン・ド・カンパーニュ 250」の250とは、生地の重さが250gだからだと思います。木のひげパンのホームページを見ると、他にも2000、700、500があります。250は一番小さいカンパーニュのようです。
コンビニやスーパーで売られているパンはフワフワで柔らかいものが多いですが、木のひげパンはハードでズッシリしたパンです。パン屋さんのパンは表面が硬く、中がふんわりしているものが多いですが、木のひげパンは他のパン屋さんのものと比べても一段とハードです。そして食べごたえ十分のズッシリ感です。
一般的にカンパーニュはスライスして食材を上に載せたり、挟んだりして食べますが、自分はスライスせずにそのままかじりつきます。パンだけでも小麦という穀物本来の味がして美味しいです。
木のひげパンに使われている原材料について
木のひげパンのカンパーニュに使われている原材料は小麦、岩塩、酵母と非常にシンプルです。
小麦について
木のひげパンに使われる小麦は、国内産、岩手県の低農薬南部小麦です。
グルテンフリー、糖質制限などで小麦を危険視し、避ける傾向にありますよね。実際に日本人は炭水化物過多の食習慣であり、自分もパンやご飯をはじめ炭水化物の摂りすぎには気をつけています。
小麦の危険性の一つに輸入小麦の問題があります。日本の食糧自給率は低く、小麦もほとんどが輸入に頼っており、ポストハーベスト農薬の影響が心配されています。ポストとは日本語で「後で」を意味し、ハーベストとは「収穫」を意味します。したがって、ポストハーベスト農薬とは、「農作物の収穫後に散布される農薬」を意味します。
輸入小麦は長期間の倉庫保存や輸送時に、害虫、カビ、腐敗が発生しないように、防カビ剤、防虫剤、防腐剤の散布が法律で定められており、それらの薬剤は栽培期間中に散布される農薬より毒性が高いと言われています。特に小麦は何度もポストハーベスト農薬を散布するようです。
ポストハーベスト農薬はおもに輸入物の穀物や柑橘類に使用されるので、スーパーで売られているオレンジやグレープフルーツをよく見ると下記のような表示があるので注意してみてください。
また、輸入小麦にはポストハーベスト農薬の他に、「過度の品種改良」の心配もあります。現代の輸入小麦は大量消費生産に合わせ、効率化を重視して栽培されています。そのために農薬をたくさん必要とし、その農薬に耐性を持たせるために過度の品種改良(遺伝子組み換えではありません)が行われ、もはや本来の小麦ではなくなっているのです。
小麦は古代から栽培され、食べられてきましたが、現代の小麦は度重なる品種改良から、小麦ではなく「小麦みたいな別のもの」になっているのです。
上記のことから、ポストハーベスト農薬、過度の品種改良の影響がない、国産小麦が望ましいと言えるでしょう。
岩塩について
木のひげパンに使われる塩は岩塩ですが、コンビニやスーパーの安いパンに使われている塩は精製塩です。精製塩とはイオン交換膜法という技術で精製される、純度ほぼ100%の塩化ナトリウム(NaCl)、人工的に作り出した化学物質のことです。
「塩分を取り過ぎると高血圧になる」と言われていますが、ここで言う塩分とは精製塩(純度ほぼ100%の塩化ナトリウム)のことです。精製塩を摂りすぎると血管内の塩化ナトリウム濃度が上昇し、浸透圧の関係で身体の水分が血管内に入り込みます。そのため血管内の圧力が高まり、心臓への負担が増加するので高血圧になるのです。詳しくは下記の記事をご覧ください。
酵母について
木のひげパンの酵母は天然酵母です。無農薬有機栽培のレーズンから酵母を起こしています。レーズン酵母の培養には全粒粉小麦を使用しているので、一般的な酵母培養に使用される砂糖やその他糖類は不使用です。今ではレーズンによる天然酵母パンはよく知られるようになりましたが、これを日本に広めた第一人者は、木のひげパンの牟田口嘉典さんです。
一般的なコンビニやスーパーのパンは天然酵母ではなく、イーストを使用して作られています。元々はイーストも酵母菌であり、発酵力がとても強いことから、人工的にイーストだけを培養する技術が誕生しました。イーストの培養技術が誕生し、パンを効率よく大量生産することが可能になりましたが、そのようなパンはふわふわ柔らかく、白いパンであり、本来は見られないパンでした。味も栄養も無視されて製造されているので、砂糖や油脂がそれらを補うために人工的に添加されている、不自然なパンともいえるでしょう。
参照元:木のひげ
木のひげパンの購入方法
木のひげパンは東京都多摩市にあり、オーガニックカフェも運営しています。

参照元:木のひげホームページ

参照元:木のひげホームページ
・東京都多摩市愛宕4-9-7 ハロッズプラザ102
・TEL 042-313-9208
・営業時間 10:30~19:00(日曜日のみ12:00~19:00)
・定休日 年末年始・GW前後・8月中旬(詳細はトップページ及びブログにてお知らせ)
・WEBサイト
また、ネット通販もあり、下記の自然食品店でも委託販売しています。
・こだわりや
・ナチュラルハウス
・ボン・ラスパイユ
・ナチュラルハーモニー
自分は「こだわりや(新宿店)」で購入しました。
・東京都新宿区西新宿1-5-1小田急百貨店ハルクフードB2
・TEL 03-5321-6721
・営業時間 10:00~20:30(日曜日・祭日のみ10:00~20:00)
・WEBサイト
木のひげパン店主、牟田口嘉典さんの紹介コラム
木のひげパンの委託販売先であるナチュラルハーモニー代表の河名秀郎さんのコラムで、木のひげパン店主の牟田口嘉典さんが紹介されていましたので情報をシェアします。パン作り32年、木のひげパンがオープンしたのは1983年10月13日だそうです。
今でも一日中小麦や酵母のことを考えているんじゃないかと思うほど、話し出したら止まりません。もはやパンが生活の一部になっているのでしょう。仕込みをしている時には牟田口さんは『対話をする』と表現します。
「対話がうまく進む小麦とうまく進まない小麦があって、自然栽培は割といい感じで進むんですよ。それは(普段使用している)南部小麦とは違って、こう肌で触った時のやさしさっていうのかな。このえも言われぬ快感があります」 にこっとしながらその感覚を伝えてくれました。
「グルテンが強い小麦は、こう肌に刺してくる感じなんです。(自然栽培の小麦は)生地を触っている時の感じが、やさしさとしか言いようがない感触なんですよ。対話がスムーズに進んでいきます。理想ですよね」様々な小麦を試してきた牟田口さんにとっても、この感覚は衝撃だったそうです。
参照元:ナチュラルハーモニー
関連記事の紹介
関連書籍の紹介