マスクの着用、アルコールによる除菌(消毒)が今や常識となっている
新型コロナウィルス感染拡大防止のためマスクの着用、アルコールによる除菌(消毒)が常識となっています。両者のメリットは数多く取り上げられ知らない人はいないでしょう。しかしながら、マスク着用には、夏場の湿度と気温の上昇による熱中症や雑菌の繁殖などのデメリットが指摘されています。そこで今回はアルコール除菌(消毒)にはどのようなデメリット、リスクがあるのかお伝えしようと思います。
店舗など多くの場所に設置されている消毒用アルコール
新型コロナ対策で、様々な場所にアルコール消毒をするためのセットが設置することが非常に多くなっています。アルコール消毒は様々なウィルスの効果を減退させるとして注目を集めており、お店などでは入り口に設置することでコロナウィルスを店内に持ち込ませないと言う効果を期待することができますが、その反面様々なリスクがあることを十分に意識して設置及び使用をしなければなりません。
またその使い方についても正しい方法を周知徹底し行うとともに、リスクに対する心構えを持つことが非常に重要となっています。
アルコール消毒と皮膚に備わっている抵抗力について
一般的にアルコール殺菌は有害なウィルスを防げる反面、皮膚の抵抗力を一時的に弱めてしまうと言う問題があるためその使い方には十分に注意をしなければなりません。下記の参照元にある自然に備わっている防御システムに影響が出ることが考えられます。
人間などの哺乳類の場合、皮膚や粘膜という物理的なバリアーを持つ。その皮膚上には、脂肪酸、低pH、抗菌酵素、抗菌ペプチドなどの化学的なバリアーが施されており、ウィルスの侵入を阻む。さらに、皮膚上には常在細菌叢による微生物学的なバリアーも存在していて、三重の防御システムになっている。
参照:Facebook
また、肌の弱い人にとってはアルコールを使用することで肌荒れが発生したり、自らが持っている肌の抵抗力を弱めてしまうことになるため、過度に使用すると肌トラブルを引き起こす恐れがあります。かぶれやかゆみなどの症状を引き起こしてしまうこともあるので、十分に注意をしなければなりません。
店頭などに設置されているアルコール除菌セットの危険性
更に、アルコール除菌の危険性と言う点では、店頭などに設置してある容器などに不特定多数の人が触れることになるため、この点にも十分な注意が必要です。万が一コロナウィルスを持っている人が触れた部分に触れてしまうとそこから感染してしまうことになるため、通常に比べて感染をしてしまうリスクが高まることになることも十分に意識する必要があります。
これに対応するためには、容器に触れた後で必ずその部分をアルコールで消毒することが非常に重要な手順となっています。 その他にもアルコール除菌の危険性はいろいろなものがあり、特に人による個人差に対する影響が非常に多くなることがわかっています。
アルコール除菌をしていれば絶対に安全という考えは危ない
一般的にコロナウィルスはインフルエンザのウィルスと同じような性質を持ち、アルコール除菌によりその菌を死滅させることができると考えられていますが、実はその実態は明確にされてはいません。日本では緊急事態宣言などが発動され、その効果により一時的に感染者数が減ったと言う事実がありますが、最近では感染者数が増加する傾向にあり、これは世界の国々でも同じような現象が確認されています。
また営業自粛要請の緩和により飲食店などが営業を始めていますが、これらの飲食店では基本的には入り口にアルコール除菌を行うことができるセットが用意されており、入店時には厳格に管理されているのが一般的です。にもかかわらず飲食店を由来とした感染者が増加しているといった報道もあることから、必ずしもアルコール除菌が確実に感染を予防するとは言い切れないといった可能性も生まれてきているのが実態です。
これは当初アルコール除菌で感染が予防できるといった前提が崩れていると言う意見もあり、現在流行している新型コロナウィルスは当初のものとは変質しており、アルコール除菌の効果が薄れていると言われる面もあるのです。そのため必ずしもアルコール除菌を行ったからといって確実に感染予防をすることができると言うわけではなく、この効果を信じきることが逆にアルコール除菌の危険性を生み出すことになるため注意をしなければなりません。
自分がアルコール消毒をしていても、他の人はそうとは限らない
さらに現在行われているアルコール除菌のデメリットは、肌荒れ等を引き起こしてしまうリスクがある他に必ずしも全ての人が実行するわけではないと言う点を考慮していないと言うことにあります。確実に感染を予防するためには強制的に除菌などの対策を実施することが必要となりますが、現在では必ずしも強制的にアルコール除菌をすることが義務付けられてはいません。
そのために中にはアルコール消毒を行わずに入店すると言う人もおり、万が一その人が感染して店内の様々なものに接触した場合にはこれが感染源となるといったリスクがあることも十分に注意することが必要となります。コロナウィルスによる感染を予防するためには、現在わかっている範囲では自分自身の唾液等菌が含まれているものを不用意にばらまかないようにするためにマスクなどを着用するとともに、いわゆる咳エチケットをしっかりと履行することが必要です。
アルコールで消毒したから大丈夫であると言う意識を持つことは危険で、その効果を過度に期待せずに行うことが非常に重要となるのです。正しい利用法によるアルコール除菌は一定の効果を上げるものと期待されていますが、これが確実にコロナ予防を行うことができると言うものではありません。
まとめ
新型コロナウィルス感染拡大を防止するためにアルコール除菌は有効な手段です。しかしながら、アルコール除菌さえしていれば絶対に大丈夫というわけではありません。アルコール除菌のデメリットは過度な期待を抱かせてしまうのではないかと言うリスクにあり、正しい効果と予防のための様々な方法を一人一人がしっかりと認識することが非常に重要なポイントです。
また地球上の生物は皆、微生物と共生関係にあります。人間も例外ではありません。アルコール除菌により有害なウィルスを防げる反面、元々存在する有益な常在細菌に影響を及ぼすデメリットもあることを心に据えておきましょう。