海洋に漂う微小なプラスチック片である「マイクロプラスチック」は危険なのだろうか?当ブログでも以前にマイクロプラスチックの問題について触れました。以下がその記事のリンクになります。興味のある方は是非ご覧になってください。
さて、最近では自然海塩や海洋生物だけではなく水道水にもマイクロプラスチックの問題が潜んでいると聞きます。自然海塩に関して言えば、マイクロプラスチック混入の有無を検査し販売している塩は私の知る限り存在していません。
マイクロプラスチックのリスクはどうなのだろうか?今回はそのことに触れてみたいと思いまうす。
海水に含まれるマイクロプラスチックは海洋生物に悪影響を与えることで問題になっていますけど、海水のマイクロプラスチックがそのまま天日海塩に高濃度で含まれることはありません。
海水をそのまま釜焚きし結晶化するような工程の塩とは違います。
海水成分の金属イオンが塩素イオンや硫酸イオンと結びついて析出(結晶)する時に、結晶内にマイクロプラスチックが含有されることは科学的にありません。
そして、各ミネラル成分が析出し、塩になる海水の濃度は異なります。
つまり、析出したものにマイクロプラスチックは含有されないし、表面に付着するマイクロプラスチックは残っている海水に洗い流されます。
それらの工程によってかなりの量のマイクロプラスチックは排除されます。
天日海塩でもいろんな工程を経るものがありますが、天日で結晶した塩を飽和塩水によって洗浄した塩はさらにマイクロプラスチックは少なくなります。
これが天日海塩でマイクロプラスチックを気にしなくて良い理由です。
そもそもマイクロプラスチックを経口摂取したとしても、正常な腸の機能を維持していれば、体内に取り込まれることはありません。
参照元:山本学司氏のFacebook
『食卓塩』に含まれるマイクロプラスチックは1kg当たり1個~10個含まれていて、そのサイズは160ミクロン~980ミクロンなんだそうです。
980ミクロンとは0.98mmです。
ずいぶんと大きなプラスチック片ですけど、これは濾過されていない海水をそのまま釜焚きして結晶化したものでしょうね。
従って、食卓塩よりも少なくなりますし、大きなサイズのマイクロプラスチックが含まれる可能性はとても少なくなります。
皆さんは普段着る服や寝る時に使う毛布など化繊を使ってません?
ホコリが舞いますが、それはプラスチックです。
肺にも入りますし、寝ている間に口から入ることもありますね。塩に含まれるマイクロプラスチックを氣にするなら、恐らく総量が何倍もあるそちらの“ホコリ”を氣にした方が良いですよ
異物を排出する機能は人体に備わっています。
肺に入った異物は繊毛運動によって排出されますし、健康な腸の腸壁からは体内にマイクロプラスチックは取り込まれません。
参照元:山本学司氏のFacebook
自然海塩のマイクロプラスチック混入リスクについて
自然海塩にマイクロプラスチックが混入するリスクは2通りあります。1つは塩化ナトリウム、あるいは他の微少ミネラルが結晶化するときにマイクロプラスチックを巻き込んで結晶化するリスクです。もう1つは出来上がった自然海塩を製品としてパッケージングする際にマイクロプラスチックが混入するリスクです。
前者は、引用元によると科学的にあり得ないとしていますが、どうしてなのか私にはよくわかりません。しかし、学校の理科の授業でつくった塩化ナトリウムの正四角形の結晶やミョウバンの正八角形の結晶を思い出すと、それ以外の異物を巻き込んで結晶化することはないような気がします。わたしの非科学的な直感でしかありませんが、そんな気がします。前者のようなかたちでマイクロプラスチックが混入するリスクは低い気がします。
後者は、釜焚きと天日乾燥とでは混入リスクが異なると思いますが、釜焚きの自然海塩の方がマイクロプラスチック混入リスクが高いでしょう。海水を煮詰めていけば、釜の中で行き場を失ったマイクロプラスチックは当然釜の中に残ります。しかし、天日乾燥の自然海塩では、塩化ナトリウム、他の微少ミネラルが結晶化したのち、マイクロプラスチックは残った海水に洗い流される可能性が高いからです。従って、自然海塩でも、釜焚き製法ではない、天日乾燥のものであれば、マイクロプラスチックの混入リスクは低いと思います。
次に、仮に体内にマイクロプラスチックが入ってしまった場合の健康リスクはどうでしょうか??引用元では、現代人は普段の生活から化学繊維に触れており、知らぬ間に微小の化学繊維を吸い込んでいる状況ですが、身体には異物排除能力があるので健康を損ねることはない、としています。それらはマイクロプラスチックより大きい異物なので、マイクロプラスチックを気にするよりそっちを気にする方が良いのでは?とのことです。
しかし、私からみれば、むしろ、小さいからこそ身体の異物排除機能をすり抜けて侵入してしまうリスクが高いのでは?と思います。引用元ではマイクロプラスチックの大きさは160~980マイクロメートルとしていますが、この実験、149マイクロメートルより小さなものは検出することができないらしいです。つまり149マイクロメートルより小さなマイクロプラスチックはどれくらい混入しているかわからないですが、混入していた場合それらは適切に排除されるのか?疑問に思うからです。
結論
結論として私自身は天日自然海塩を普段から摂取しています。釜焚きではない天日乾燥の自然海塩にどれくらいマイクロプラスチックによる健康リスクがあるのか?未知数ですが、塩をはじめそれ以外の食品や飲料水も含め良質なものを選択し体の免疫機能、異物排除機能を高めた方が良いのでは?と思うからです。
でも、海水に潜むマイクロプラスチック以前に、すでに化学繊維と言う異物に直に触れていて、おそらく相当量吸い込んでいると思いますけどね。特に冬場はマスク、マフラー、厚手の衣類に寝具と化学繊維に触れる機会が増えます。冬場は気温の低下と乾燥から体調を悪くしがちと考えられていますが、このことも原因の一つかもしれませんね。