スーパーやデパ地下の精肉売り場、街のお肉屋さんでもいいです。お肉売り場を見たことはありますか?お肉売り場を眺めているとほぼ全ての人が分かると思いますが、国内産のお肉より海外産のお肉の方が安いですよね。これが当たり前として世に認知されています。
でも、おかしいと思いませんか?アメリカ産の牛肉やブラジル産の鶏肉、それらは遠くから日本に輸入されています。輸送費用だけでも莫大な金額になりそうなのに、なぜ国内産のお肉より安く売られているのでしょうか???
アメリカやブラジル、オーストラリア、カナダ・・・広大な土地を有する国では、家畜が大量飼育できるから安いのでしょうか?
確かに国土の広い国では大量のお肉が生産されます。でも、安さの秘密はそこではないんですよね。海外産の安いお肉、実はかなり危険性が高いのでは?という情報をよく見かけます。
そこで今回は、海外産の安いお肉の中で「アメリカ産の牛肉」に焦点を当てて、なぜアメリカ産の牛肉が危険なのか?について書いてみたいと思います。
どうしてアメリカ産の牛肉が危険なのか?
「エストロゲンはホルモン依存性がんの危険因子だという事は、今や教科書レベルの話です」と半田医師が言うように、がんと密接に関係しているからである。エストロゲンががん化に関わっているとする論文はたくさんある。実際に日本人の牛肉消費量とホルモン依存性がんの発生数が比例していることを見ても明らかだろう。
外食産業のハンバーガー、牛丼、カレーなどにはこうした残留ホルモン濃度が高い牛肉が使われている可能性が高いといわれる。」
参照元:北川高嗣氏のFacebook
赤身肉には実は成長ホルモン剤や抗生物質等が残留しやすいことが疑われ、この成長ホルモン剤ががん発症の原因として考えられるという指摘の声が上がっています。
家畜動物への成長ホルモン剤を認可している国は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、南アフリカなどです。
日本では基本的に成長ホルモン剤を使用していませんが、残念ながら、家畜の繁殖障害の治療や、人工授精時期の調節などの目的には使用されているようです。
また、日本が海外から輸入している肉は、基本的にホルモン剤の残留基準を設けていますが、驚くべきことにアメリカからの輸入肉のみ、残留基準値は設定不要とされています。
こういった状況も考慮すると、赤身肉が発がん性があるというよりは、近代的な飼育システムが肉を発がん性食品にしていると考えるのが自然です。
一方、EUでは成長ホルモン剤については、国内使用も使用された製品の輸入も完全に禁止しています。WHO(世界保健機関)の発表において、EUが1989年にホルモン剤使用禁止およびホルモン剤を使用した輸入肉禁止をした後では、乳がん死亡率が大きく下がったそうです。
成長ホルモン剤が人体に残留すると、乳がん、子宮がん、卵巣がん、前立腺がんなどの発症の可能性が高くなります。なぜなら、この部位では、エストロゲンなどのホルモンによって正常細胞とがん細胞が一緒に成長してしまうからです。
参照元:吉冨信長氏のFacebook
アメリカ産の牛肉がなぜ危険なのか?その原因の一つに、飼育環境と飼料の問題があります。利益優先型の飼育環境により、牛にホルモン剤を注射したり、飼料のコスト削減のため、GMOの作物、肉骨粉を与えたりします。
今回は、エストロゲンというホルモン剤の話を中心に触れてみたいと思います。
ホルモン剤、エストロゲンについて
アメリカ産の食肉用の牛にはエストロゲンというホルモン剤が投与されています。エストロゲンとは女性ホルモンのことです。このエストロゲンは牛の耳から注射されますが、屠畜するとき、危険なのでエストロゲンを投与した耳は焼却してから処分されます。エストロゲンの注入は基本的に一度らしいが、2度、3度と注入することもあります。
どうして、エストロゲンを注入する必要があるのか?
それは、牛の成長が早くなり飼育期間が短くなりコストカットになるからです。エストロゲンを使用することにより利益が10パーセントアップします。また、牛の性格がおだやかになるので飼育し易くなったり、肉量が増え、柔らかくなるなどのメリットもあります。
エストロゲンを注入した牛の牛肉がなぜ危険なのか?
利益の面から考えると、牛へのエストロゲン注入はメリットが多いですが、健康面で考えるとデメリットが多くなります。エストロゲンが注入された牛肉の輸入が増えるに比例して、ホルモン依存性癌である、男性の前立腺癌、女性の子宮癌、乳癌、卵巣癌が莫大に増えました。
外食産業のハンバーガー、チェーン店の牛丼、ファミレス、あるいはコンビニの弁当、スーパーの総菜などにエストロゲン残留値が高い安い牛肉が使われている、と考えられています。これらの肉を食べる機会が増えるにしたがってホルモン依存性の癌が増加したのです。また、男性の精子減少も懸念されています。
個人的には「精子減少」については複数の要因が関係しているのでは?と考えています。興味のある方は以下の記事をご覧になってください。
エストロゲンを注入した輸入牛肉はアメリカ産以外にもあるが、どうしてアメリカ産の牛肉がとりわけ危険なのか?
家畜動物へのエストロゲン注入を認可している国は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、南アフリカなどがあげられますが、このうちアメリカのみ「残留基準値をもうけていない」状況です。
1999年に旧厚生省が「アメリカ産牛肉の残留エストロゲンは国産牛の2~3倍程度」であり「危険とはいえない」としました。だから、危険とは言えない数値なので基準値を設けていないようです。ところが、実際にはそうではないようです。
昔からアメリカに移住すると卵巣がんや子宮体がんが増えると知っていた、北海道大学遺伝子病制御研究所客員研究員の半田康医師や北海道対がん協会細胞診センター所長の藤田博正医らの研究によると、「札幌市内のあるスーパーマーケットで売っていた肉」のうち、アメリカ産牛肉と国内産の牛肉の残留エストロゲン濃度を比較したところ、驚くべき結果が得られたという。
国内産の牛肉と比較して、アメリカ産牛肉は赤身で600倍、脂肪で140倍も残留エストロゲン濃度が高かったというのだ。
旧厚生省のデータは2~3倍だったのに、どうしてはるかに高い数値が出たのかというと、旧厚生省はRIA法という古い検査法を用いたのに対し、半田医師らは最新のLC-MS/MSという方法を用いたためだという。
RIA法は、LC-MS/MSと比較すると、その精度は20分の1から100分の1程度しかなく、旧厚生省のデータは「計測がイイカゲンだったのではないか」と言われている。
検出されたのはエストロゲンの中でもエストラジオール(E2)とエストロン(E1)という物質である。問題はE2の方で、半田医師によれば「圧倒的に怖いのがE2で、活性がE1の10倍あり、がんの発症に関連していると考えられている」という。
ちなみに、最新方法による残留エストロゲン濃度の数値は、いまだに公表されてはいない。さらに、「どうしてアメリカ産の牛肉を輸入し続けるのか?」、元厚労省の職員に尋ねたところ「高濃度のエストロゲンを理由にアメリカ産牛肉の輸入を禁止したらどうなりますか。日本はEUじゃないんですよ。牛肉戦争をして勝てると思いますか。」という返答があったという。EUはホルモン剤の使用、およびホルモン剤を使用した肉の輸入を禁止している。
各国のエストロゲン、ホルモン剤の使用の有無、使用した肉の輸入の有無について
さて、日本はアメリカ産の牛肉に対して、エストロゲンの残留基準値を設けずして輸入している旨を先述したが、自国でのホルモン剤の使用状況はどうなのだろう?
日本でも4種類のホルモン剤が公的に使用が認められている。しかし、アメリカで行われているような飼育期間を短くするための成長促進目的で使用しているわけではないようだ。
日本では基本的にホルモン剤は使用しない方向だが、家畜の繁殖障害の治療や、人工授精時期の調節などの目的には使用されているようである。日本ではできるだけ使用量を抑えようという動きが見られるが、アメリカではそのような配慮はないようだ。
また、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、南アフリカなどでも、ホルモン剤は使用しており、日本はエストロゲン、ホルモン剤を使用した肉を輸入しているが、アメリカ産の牛肉とは異なり、こちらはエストロゲン残留基準値を設けている。
EUでは、そもそも自国でのホルモン剤の使用は禁止されており、エストロゲン、ホルモン剤を使用した肉の輸入も禁止している。そのため、EUでは成長ホルモン剤を使用しているアメリカ産牛肉の輸入は禁止しているので、EUとアメリカの間で「牛肉戦争」と呼ばれる摩擦関係が生じている。
なお、EUでは成長ホルモン剤の使用禁止、成長ホルモン剤を使った肉の輸入禁止を行った後、乳癌死亡率が著しく低下したという。
アメリカ産牛肉に潜む、エストロゲン、成長ホルモン剤以外の危険因子について
抗生物質、ホルモン剤、こういうのは序の口といったほうがよい。アメリカ牛の何が問題というか、一つは肉骨粉である。肉骨粉とは何か、皆さんはご存じだろうか?これは死んだ動物をミンチにして粉にしたものであり、病死した牛、豚などの家畜、死んだ犬、サーカスで死んだ象、スカンク、ネズミ、ヘビなど、あらゆる死体が運ばれてきて処理される。そしてその肉骨粉を食べているのは牛であり豚であり鳥である。つまり彼らは基本的に共食いをさせられていると述べてよい。
さらにいや~な話もある。アメリカでは養鶏のごみでもある糞、要するに養鶏場の床にたまった大量の糞をかき集め、少量の大豆(もちろんGMO)を混ぜ合わせて牛に食べさせている。そうやって育ったありがたいアメリカ牛を、日本では多くのチェーン店で使い、スーパーでも安売りされている。現行の医学研究では焼き肉を週1.5回以上食べると前立腺がんのリスクが30%増える、精巣がんも増えるなどの研究が認められる。
さらにいうとクローン牛というのも存在する。たとえば牛ではなくクローン羊は64%の異常な高死亡率を呈するが、これはクローンの不自然さを考えれば当然なのかもしれない。しかしアメリカのFDAはクローン牛を、「食べても安全」なだけでなく表示義務なし!として市販認可してしまった。そしてその肉はどこから日本に流れてきてるかさえよくわからない。
参照元:内海聡医師のFacebook
アメリカ産の牛肉における、エストロゲン、成長ホルモン剤以外の危険因子は、肉骨粉、GMOと養鶏から出た糞による飼料、さらにはクローン牛問題まであるようだ。
肉骨粉とは、死亡した動物をミンチにし、さらにそれを粉状にしたものである。病死した動物も含まれ、同種の動物肉も含まれている。共食いしているようなものであるという。
さらには遺伝子組み換え(GMO)された大豆、養鶏場から出た鶏糞なども飼料に混ぜられているのでは?とのウワサもあり、表示義務のない「クローン牛」の肉も出回っているという話もあるのだ。
まとめ
アメリカ産の牛肉が危険だと言われている。その大きな要因としてエストロゲンという成長ホルモン剤の残留があげられている。日本では、アメリカ産の牛肉に対して、エストロゲンの残留基準値を設けていないが、専門家が測定したところ、公表されている数値とは大きく異なり、140倍から600倍のエストロゲン残留が確認されたという。
アメリカ産牛肉の輸入が増えたことに比例して、ホルモン依存性癌である、、男性の前立腺癌、女性の乳癌、子宮癌、卵巣癌が増えている。海外EUでもホルモン剤の禁止、ホルモン剤を使用した肉の輸入を禁止してから、乳癌の死亡数が大きく減ったという報告もある。
また、エストロゲン以外にも、飼料に動物の死骸由来(病死、同種を含む)の肉骨粉、GMOの大豆や鶏糞混入のウワサ、表示義務のないクローン牛の話しまである。
現代はどのような社会なのか?一昔前は、高度成長期と言われた。現在もそうであるが、食品が大量消費生産され、安価で食材がたくさん手に入り、餓えることなどなくなった。飽食の豊かな社会とも言えよう。
でも、それに比例して、様々な病気も増えた。安い食品には危険がつきものなのだ。
今回は、アメリカ産牛肉の危険性について触れたが、その他の肉、または魚介でも、野菜・果物でも言えることだ。時々、菜食、肉食で論争になったりもしているが、菜食でも肉食でも、目の前にある食材が「どのような飼料や肥料を与えられ、どのような環境で出来上がったものなのか?」それを把握することが大事だと個人的には思います。
飽食で豊かな時代だからこそ、もう一度食について振り返れる余裕のある時代でもあります。あなたの食べているものは本当に安心、安全なものでしょうか??
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