健康についての情報はとても多くあります。最近だと糖質制限やグルテンフリーなどが話題になりますが、ミネラル、ビタミン関係だと、鉄や亜鉛、カルシウム、マグネシウム、あるいはビタミンだとビタミンC、ビタミンEなどが話題になりやすいです。
上記は健康に生活する上でかかせないものですが、それではビタミンDはどうでしょうか?ビタミンD、個人的にはあまり話題になっていない気がします。
しかしながら、ビタミンDも健康に生活するために重要なものです。いや、むしろビタミンDこそ現代人が健康を維持するために必要なものであり、現代人に不足しがちなものであるとさえ思います。
そこで今回は、ビタミンDとはどのようなものなのか?について触れてみたいと思います。
ビタミンDとは?その役割と摂取方法について
ビタミンDとは
ビタミンDは、油脂に溶ける脂溶性ビタミンのひとつです。食べ物からとるほかに、日光を浴びると私たちの体内でもある程度つくり出せるビタミンです。少し前はIU(アイユー)という国際単位で示されましたが、現在はμg(マイクログラム)で表されます。1μg=40IUです。
どんな食べ物に多く含まれていますか
ビタミンDを豊富に含む食品は比較的限られており、魚介類、卵類、きのこ類などです。なかでも魚介類には、塩さけ100g中に23μg、しらす干し100g中に46μgとたっぷり含まれていまれています。
参照元:グリコ
ビタミンDをたっぷり摂取できる食品とは?
ビタミンDは、幼児期から骨を強くするために不可欠だ。ビタミンDは体内では自然生成できず、日光を浴びることで主に皮膚によって生成される。 ビタミンDが豊富な食品を摂取すれば、日照不足によるビタミンDの欠乏を補うことができる。
ビタミンDとは何か?
ビタミンDは、ビタミンまたプロホルモン(ホルモンに変化する前の物質)であり、健康な骨や歯に不可欠なもの。ビタミンDはカルシウムとともに働いて、体内代謝を助ける。また、尿による排泄を制限してカルシウムの優れた腸吸収も助けてくれる。日光を浴びることが少ない人は、ビタミンDを補ったほうがよさそうだ。ビタミンDの欠乏を防ぐためには、毎日意識的にビタミンDが豊富な食品を摂取することが重要だ。
魚の脂肪分
タラの肝臓(肝油または全部)、ニシン、サバ、イワシ、アンチョビ、サーモンなどビタミンDを豊富に含む魚は無数に存在する。これらの脂肪を多く含む魚や脂肪を少しでも含む魚は、免疫システムを強化するのに必要なビタミンDを豊富に含んでいる。刺身、缶詰、天然の魚、オイル漬け、そのいずれもビタミンDを非常に多く含んでいる。オヒョウ(大ガレイ)の肝油は、もっともビタミンDの含有量が多く、たった100グラムで1日の推奨量の約1万倍を摂取することができる。
ミルク
ミルク(牛乳、植物由来のミルク、栄養強化ミルク)は、ビタミンDの優れた供給源であり、カルシウムとともに骨を強化してくれる。コップ1杯(250ml)のミルクを飲めば、ビタミンDの1日あたりの推奨摂取量のほぼ4分の3の量を摂ることができる。 楽しみながら栄養を摂取するためにも、牛乳のみならず、大麦ミルクやアーモンドミルク、豆乳、ライスミルクなどもぜひ試してみよう。これらのミルクはしばしばビタミンDが豊富で乳製品の代わりとなる。バターやマーガリン(牛乳や植物由来のミルクから作られる)もまたビタミンDが非常に豊富だ。
参照元:yahoo!ニュース
冬の時期は鬱っぽくなったり、人と会うのが億劫になったり、引きこもりがちになったり、することがあります。冬は寒いため外に出ずに屋内にいることが多いことや、冬の太陽光線は弱く日照不足になることによって、ホルモンバランスが崩れやすい時期だからです。
気分の落ち込みにはホルモンの一つ、「セロトニン」の不足が関係しています。セロトニンはそのうち90%は消化管で合成され、1%は脳で作られています(そして8%は血小板)。セロトニンは通称幸せホルモンと呼ばれるように、不安をなくし、精神を安定させ元気を出させる作用があります。
最近ではこの代謝において日照の紫外線がとても重要な役割を果たしていることが指摘されています。日照量が減ると、最大で20~30%もセロトニン活性が下がるという研究もあります。つまり、栄養だけでは解決できないところがあり、日照のような環境要因にも大きく依存しているのです。
さらに、日照による栄養素といえばビタミンDを忘れてはいけません。紫外線によって体内で合成されるビタミンDは、セロトニンなどの神経伝達物質を正常にするための遺伝子の発現と活性化を促します。実際に、冬の時期に多いビタミンD欠乏は、脳におけるセロトニンレベルの低下と相関しています。
参照元:吉冨信長氏のFacebook
ビタミンDとは、その名の通り数あるビタミン類の中の一つです。しかしながら、ビタミンDはプロホルモン(ホルモンに変化する一歩前の物資)であり、身体の恒常性を維持するホルモン的な役割をしています。
ビタミンDは健康な骨や歯を作るのに不可欠な物資であり、代謝や免疫にも重要な役割を果たしています。また、通称「幸せホルモン」と言われる、不安をなくし、精神を安定させ元気を出させる「セロトニン」を正常にするための遺伝子の発現と活性化を促します。
ビタミンDを体内に取り入れても、それ単体ではうまく機能しません。カルシウムと共に働き代謝を助け、マグネシウムと共に働くことにより脳疾患や心疾患に対する予防効果が得られます。更には、ビタミンDの代謝にはマグネシウム以外に、ナイアシンや鉄も必要になります。
上記を踏まえると、ビタミンDとはそれ自体が身体に作用するというよりは、ビタミンD以外の様々な物質をしっかり健康維持のために使うための手助けをする物質といえるでしょう。
ビタミンDは体内で合成されません。ビタミンDを摂取するには大きく分けて2通りの方法があります。一つは日光を浴びることであり、もう一つは食品から摂取することです。
近年では、美容や健康対策の目的から紫外線カットが提唱されており、日光を浴びることを過度に悪者にしているイメージがあります。しかしながら、上記の様々な健康維持を担っているビタミンDは日光を浴びること、紫外線がなければ取り入れることができません。
現代人、特に都会で暮らす人々は、日光を浴びる時間が極端に減っています。また、過去記事でも紹介している「自然に接する」機会も極端に減っており、健康を害しているおそれがあるのです。
また、日光を浴びる以外に食品から摂取することも可能です。ビタミンDを多く含む食品はニシン、サバ、イワシ、サケなどの魚類と肝油、卵や牛乳、キノコ類にも含まれています。
しかしながら、牛乳は身体に悪いのでは?という情報も多く出ています。牛に与える飼料や飼育環境が悪い影響を及ぼしており、それが原因の一つです。牛乳に関する詳しい内容は以下のリンクにあります。興味のある方は是非参考にしてみてください。
また、個人的には自然物を推進しますが、忙しい人はサプリメントの摂取という選択肢もあります。この記事の最後にビタミンDサプリ商品のリンクがあるので参考にしてみてください。
ビタミンDと免疫力、花粉症について
「花粉症は1週間で治る!」
今回は花粉症に的を絞って書かれていますけど、その内容は心身の健康にとって不変的な内容です。体の不調というのはその部分単独で起こるのではなく、全身的な問題の一症状でしかないと、オーソモレキュラーは考えます。ですから花粉症を治すということは、体の不調の根本問題を治すということになるのです。
とはいえ、今回特に溝口先生が強調されているのは、ビタミンDの役割について。実は僕も昔はひどい花粉症で、ひどい時は常に鼻をかみ続けて鼻の下がひどく荒れたり、目の周りが腫れ上がったりしていました。ところが新宿溝口クリニックで潰瘍性大腸炎の栄養療法を行ったところ、潰瘍性大腸炎が完治したどころか、花粉症も改善しました。
そうはいっても完全に症状が無くなったわけでは無く、マシにはなったけどやはり目のかゆみと鼻水は残っていました。そこれ溝口先生が処方してくださったのが、ビタミンDでした。ビタミンDを、最初は8錠くらいまとめて摂って、その後は一日2錠ずつ飲んだところ、花粉症の症状が非常に和らぎました。
今回この本を読んで、なぜビタミンDがこれほど効いたのか、その理由がよく分かりました。ちなみに今ではビタミンD無しでも花粉症の症状は出なくなっています。
僕の潰瘍性大腸炎も、花粉症も、見事に治してくださった溝口先生には、感謝しかありません。皆さんにもオーソモレキュラーの素晴らしさを知ってもらいたいと思います。その初めに、まずは本書を読まれてみるのも良いでしょう。その効果は僕が自信をもって受け合いますから。
現代人は花粉症の人が激増しています。原因は定かではありませんが、元もと山間部には様々な樹木があったにも関わらず、杉ばかりが植樹されるようになったこと、排気ガスなどの人工物が空気中に増えたこと、食生活の変化により免疫力が下がったことなどがあげられています。
個人的には上記の原因が複合的に関係していると思いますが、ビタミンDはこのうち免疫力を高めることに関係してきます。花粉症に悩まされている人はビタミンDを意識してみてはどうでしょうか?
ビタミンDが脳卒中や癌のリスクを低減させる
夜勤の女性はがんになりやすい、研究。
夜勤で働く女性には乳がんが多いという疫学、本当に多いです。
抗がん作用のあるビタミンDを体内で合成するのに紫外線が必要、同じく睡眠を誘導しさらに抗がん物質でもあるメラトニンの代謝にも紫外線が必要。夜勤では十分な紫外線を浴びることができないと同時に、細胞にストレスを高めてしまいます。
夜勤で働くということは本当に有難いことではありますが、彼らの健康を考えるとおすすめできるものではありません。
参照元:吉冨信長氏のFacebook
日本人のビタミンD摂取が脳卒中リスクを低下させると発表
日本の大規模コホート研究の一つ、JACC研究で、「日本人のビタミンD摂取量と脳卒中や冠状動脈性心疾患の死亡リスクが逆相関する」という発表がありました(Sheerah HA et al;Stroke.2018 Jan 8)。
このコホート研究では、40〜79歳の健康な日本人 58,646人(男性23,099人、女性35,547人)を対象に、食事内容からビタミンD摂取量を計算し、1989年から2009年までの期間の前向き研究を行ったものです。
結果、ビタミンDの摂取は、脳卒中のなかでも特に脳実質内出血による死亡リスクと逆相関したことがわかりました。つまり、ビタミンDは脳卒中を予防できる可能性があるということです。
実際に、脳卒中リスクが高い人(または脳卒中患者)は血中のビタミンDレベルが低いことが多いというような報告は欧米をはじめ、各国が発表していました。ビタミンD欠乏は、脳卒中をはじめ心血管疾患の危険因子として最近では提唱されはじめています。
ビタミンDは、神経栄養因子(BDNF)の活性化や神経細胞死の抑制など神経の保護効果や、抗血栓作用があるという臨床報告があります(Curr Vasc Pharmacol. 2014 Jan;12(1):117-24)。
こうした背景の中で、今回のこの日本の大規模研究でも同様な結果が得られたことは、とても信頼性の高いものとなります。しかも、1日に440 IU以上の摂取量は110 IU以下の摂取と比較した時、ハザード比が脳卒中で0.70、脳実質内出血で0.66でした。
最高ランク440 IUの摂取でこれだけのハザード比があったのならば、私が個人的に推奨している2000IU~最大4000IU (日光浴+食事で満たす)であれば、もっと良好な結果を得られるかもしれません。ただし、この量は同時にマグネシウム350~400mg/日の摂取もしなければなりません。ビタミンDはその代謝において十分なマグネシウム量を必要とします。
ビタミンDは脳卒中予防や抗血栓作用があり、現代人の多くが欠乏してしまっている栄養素の一つです。ぜひ意識して、日光浴や食事から摂取してもらいたいものです。
参照元:吉冨信長氏のFacebook
ビタミンDは、癌や脳卒中のリスクを低減させることでも知られています。
夜間働いている女性に乳がん発症のリスクが高いことが研究で明らかになっています。その原因の一つがビタミンDの不足です。夜間働いているため、日光を浴びる機会が減少し、紫外線による体内でのビタミンD合成が出来ないためです。
また、ビタミンDによる脳卒中リスクの低減も報告されています。もともと欧米をはじめ各国において、「脳卒中リスクが高い人(または脳卒中患者)は血中のビタミンDレベルが低いことが多い」と発表されていました。
そして最近になって、日本における大規模な統計調査でも、その食事内容から同じようなデータが得られたようです。
ビタミンDについて、まとめ
お伝えしてきた通り、現代人とりわけ都会人は過度に日光を浴びることを避け、食生活も乱れがちなことから、ビタミンD不足に陥り、さらにはそれ以外のミネラルも不足している状況です。
紫外線を悪とする情報が飛び交っていますが、紫外線がなければ体内でビタミンDを合成することができません。何事も適量というものがありますが、日光を浴びることを意識してみてはどうでしょうか?
また、ビタミンDは魚類やキノコ類に多く含まれています。それらを意識してみるのも良いでしょう。毎日が忙しい人は、個人的には自然物の摂取を推奨しますが、サプリメントで補うことも可能です。
理由が良く分からないが、いまいち体調が優れない。そのような人はビタミンD不足に陥っているかもしれません。
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