国産大豆、海水にがり使用「三之助(みのすけ)豆腐」を購入してみた

三之助 豆腐

「三之助 豆腐」を購入しました。価格は280円(税抜き)、300gです。高級豆腐と言えるでしょう。国産大豆、海水にがりを使った商品です。

「三之助 豆腐」について

「三之助 豆腐」とは、埼玉県本庄市にある「もぎ豆腐店株式会社」が製造する、国産大豆と海水にがりから作られる豆腐のことです。パッケージには特に「木綿」「絹ごし」などの表記がありませんが、何も書かれていない「三之助 豆腐」が木綿豆腐であり、三之助の絹ごし豆腐にはパッケージに「絹ごし」と書かれています。

また、上位ランクの豆腐に「只管豆腐」や「特選三之助 豆腐」があります。更には「がんもどき」「生揚げ」「油揚げ」等、他の大豆製品も豊富な品揃えです。

創業は昭和元年4月

もぎ豆腐店の歴史は非常に古く、創業は昭和元年です。当初は日本橋に店舗があったそうです。先代の名が「茂木 三之助」であったことから、「三之助 豆腐」になりました。今でも効率化による大量生産になってはいますが、昭和の味、先代の伝統の味を守り続けています。

もぎ豆腐店、三之助豆腐工場のFacebookです。工場での直販が行われており、こちらでは豆乳シュークリーム、がんもバーガーなど委託販売店やネット通販では購入できない商品が購入できるようです。

「三之助 豆腐」の大豆について

国産の大豆にはブランド米のように、こだわりの品種があります。
『三之助』では蛋白価の高い「フクユタカ」や「エンレイ」など、
いくつかの優れた国産大豆をブレンドしています。
中でも「大袖の舞(おおそでのまい)」は糖度が高く、
独特の旨味を出すのに欠かせない存在です。

参照元:三之助 豆腐

「三之助 豆腐」に使用されている大豆は、すべて国内産の大豆です。こだわりの「味」を出すために単一品種ではなく、数種の国内産大豆をブレンドして実現されています。

また、ウェブサイトに生産者情報をきちんと記載されているのが良い特徴です。これらの大豆の栽培方法は明記されていませんでしたが、おそらく慣行栽培の大豆でしょう。

個人的には自然栽培または有機栽培の国内産大豆が安全、安心だと思いますが、輸入大豆よりは国内産大豆の方が良いと思います。慣行栽培、有機栽培、自然栽培の違いについては下記の記事をご参照ください。

自然栽培とその他の栽培の違いについて 普通にスーパーや100円ショップなどで販売している産地のみ明記された野菜は「慣行栽培」の野菜です。慣行栽培は農薬や化学肥料を使って作物を栽培します。それに対し無農薬(あるいは一部の認可農薬)で化学肥料ではなく、有機肥料を...

また、国内産大豆は放射線物質の汚染が懸念されますが、「三之助 豆腐」はどうでしょうか?

下記はNPO法人新宿代々木市民測定所さんの放射性物質の測定データになります。データは2014年10月のものです。

上記の検出限界値は、0.06(bq/kg)であり、その条件下で「特選三之助豆腐」のセシウム137、セシウム134(bq/kg)はともに不検出であることがわかります。

大豆は「畑の肉」と言われるほど栄養を蓄える能力に長けていますが、それは放射性物質も取り込み、蓄えてしまうということです。国内産の大豆は放射性物質の汚染が懸念されます。産地に気を付けた方が良いでしょう。

輸入大豆の危険性

日本国内の食糧自給率は低く、大豆もほとんどが輸入に頼っています。輸入大豆には問題点が2つあります。「ポストハーベスト農薬」、「遺伝子組み換え」の2点です。

ポストハーベスト農薬とは、作物を収穫した後に散布される農薬のことで、収穫中に散布される農薬より毒性が高いと言われています。輸入されてくる穀物、柑橘類は、長期間の倉庫保存、輸送時に、虫に食われたり、カビたり、腐ったりしないように、または新たな害虫が日本国内に入って来ないように、防かび剤、防虫剤、防腐剤などのポストハーベスト農薬が散布されるのです。

ポストハーベスト農薬の散布は厚生労働省が法律で定めた義務でもあります。近年、ポストハーベスト農薬が危険では?と叫ばれるようになり、小麦を扱うパン屋さんなどでは、国内産の小麦にこだわるお店も増えてきています。大豆を扱う豆腐も同様なことが言えるでしょう。

アメリカなどの海外では、遺伝子組み換えの大豆の生産が認可されています。遺伝子組み換え大豆は、家畜の飼料に回されたり、安い植物油の原料になったりまします。なぜかというと「遺伝子組み換え」の表示義務がないからです。

それでは豆腐に使われる輸入大豆は安全でしょうか?と問われると危険と言わざるを得ません。実際に、「遺伝子組み換え大豆」と「遺伝子組み換えではない大豆」はきちんと区別されないまま輸入されているらしく、「遺伝子組み換えではない」と表記されていても全体の5%までなら、遺伝子組み換えが混入していてもOKなのです。「遺伝子組み換え大豆」と「普通の大豆」、どちらを食べたいですか?

また、上記以外では海外と日本の食文化の違いもあります。海外の大豆はおもに「油を作るため」の大豆です。日本の大豆はおもに「食べる」ための大豆であり、そもそもの用途が違うのです。安全性以外でも輸入大豆より国内産大豆の方が良いと、個人的には思います。

「三之助 豆腐」大豆以外の原材料について

豆腐に含まれる大豆以外の原材料に「消泡剤」があげられます。「三之助 豆腐」の原材料に消泡剤は含まれていません。消泡剤とは、読んで字のごとく「泡を消すための薬剤」です。

豆腐を作っているときに大量の泡が発生します。この泡のせいで豆腐を効率良く大量生産できなくなってしまうので、安い豆腐には概ね、グリセリン脂肪酸エステルという消泡剤が使われています。また、グリセリン脂肪酸エステル以外の消泡剤には、油脂系、シリコーン系などがあるようです。

消泡剤を使っていても原材料に表記されない場合もあるので安い豆腐の原材料に消泡剤の表記がない場合は注意した方が良いでしょう。消泡剤の毒性は低いようですが、個人的には不自然な人工物の摂取は避けた方が安全だ思いますし、そもそも消費者にとって必要のないものだとも言えます。

最後に「凝固剤」です。「三之助 豆腐」の凝固剤は「海水にがり」です。豆腐は豆乳から出来ていますが、豆乳を固めて豆腐にするのに必要なのが「凝固剤」です。

凝固剤には「人工化学物質由来のもの」「グルコノデルタラクトン」「にがり」の3種類があります。このうち「人工化学物質由来のもの」には硫酸カルシウムなどがありますが、消泡剤同様に不自然な人工物の摂取は避けた方が良いでしょう。

「グルコノデルタラクトン」は小難しい名称ではありますが天然物由来のものです。しかしながら、「人工化学物質由来のもの」「グルコノデルタラクトン」を凝固剤として使っている豆腐には栄養価的、味的に本来の豆腐とは言い難い点があります。

これら2種類の凝固剤を使って豆腐を作ると、少量の大豆で豆腐が出来上がってしまうのです。大豆の量が少ないですから、栄養が低く、味も薄い豆腐(のようなもの)になります。「人工化学物質由来のもの」では3分の1、「グルコノデルタラクトン」では6分の1しか大豆が使われていません。

栄養価の高い本物の豆腐を選ぶには「三之助 豆腐」のような「海水にがり」を使っている豆腐を選ぶと良いでしょう。また、豆腐の危険性に関する内容は下記の記事にまとめてあるので、興味のある方はご参照ください。

健康に良いとされる豆腐ですが、豆腐で不健康になるリスクもあります。安くて、大量生産されている豆腐は危険です。 豆腐をはじめ、納豆、味噌、醤油など、「大豆食品」は健康に良いと昔から言われています。しかしながら、現代では、スーパーなどで売られている大量生...

「三之助 豆腐」を食べてみた感想

三之助 豆腐

「三之助 豆腐」は木綿豆腐(絹ごし三之助豆腐もあります)なのですが、他のメーカーの木綿豆腐と比較すると、口当たりが柔らかで優しい感じでした。

大豆の旨味がしっかりしていて食べごたえもあり、私のお気に入りの豆腐の一つです。安い豆腐ですと大豆の使用量が少なく、味が薄くて美味しくない印象ですが、「三之助 豆腐」はしっかりとした大豆の味が印象的です。

「三之助 豆腐」の購入方法

今回ご紹介した「三之助 豆腐」は「クイーンズ伊勢丹(新高円寺店)」で購入しました。他には「三之助 絹ごし」「特選三之助」「油揚げ」「たまねぎ がんも」「生揚げ」などの三之助関連の商品がありました。

クイーンズ伊勢丹 新高円寺

「クイーンズ伊勢丹(新高円寺店)」は東京メトロ丸の内線、新高円寺駅、徒歩1分です、駅に隣接したビルの中にあります。

所在地:〒166-0011 東京都杉並区梅里1-7-7(新高円寺ツインビル/B1)
電話:03-3318-9900
営業時間:10:00~23:00
交通:丸ノ内線新高円寺駅 徒歩0分
駐車場:なし

クイーンズ伊勢丹以外にも、大手デパートやスーパーマーケット、自然食品店などなど、購入できる店舗が数多くあるのでコチラをご参照ください。

また、「三之助 豆腐」のオンラインストアでも購入可能です。豆腐以外の大豆製品も多数あります。

三之助オンラインストア

大手ネット通販、楽天市場でも購入できます。購入先の選択肢が多数あるのは嬉しい限りです。


▽《三之助》 三之助豆腐

「豆腐」についての関連記事紹介

健康に良いとされる豆腐ですが、豆腐で不健康になるリスクもあります。安くて、大量生産されている豆腐は危険です。 豆腐をはじめ、納豆、味噌、醤油など、「大豆食品」は健康に良いと昔から言われています。しかしながら、現代では、スーパーなどで売られている大量生...
珍しい「国産有機JAS大豆」を使った豆腐を買いました トップ画像にあるように販売店でラベルを貼っているようです。ラベルを剥がしたものが以下の画像になります。 非常にシンプルな外装ですね。国産有機JAS大豆を使った豆腐は滅多に見か...