豆腐をはじめ、納豆、醤油、味噌など大豆から出来ている食品の記事をよく書いています。以下は一例です。
豆腐は大豆から「豆乳」を精製し、それを固めることで出来ますが、今回は豆腐に使われている「大豆の量」について書いてみたいと思います。豆腐に使われる大豆の使用量は「凝固剤の種類」によって変化します。
【 お豆腐について 】
昔は お豆腐を固める為に使われていたのは「にがり」のみでしたが 現代は「にがり」以外にもいろいろとあるようです。
大きく分けて3種類。
1「にがり」
2「硫酸カルシウム」
3「グルコノデルタラクトン」
この3つが多いです。違いは 固められる豆乳の濃度が違います。元々昔は「にがり」だけでした。その後「硫酸カルシウム」等が使用されるようになって 約3倍の量に薄めても固められるようになりました。さらにその後「グルコノデルタラクトン」が出てきて「にがり」の時の約6倍量まで薄くても固められるようになりました。豆乳の濃さを分かりやすく書くと
_________
に が り・・・・・・・・1
硫酸カルシウム・・・・・・3倍
グルコノデルタラクトン・・6倍
_________6倍ともなれば 当然昔に比べて味も薄いですよね。また最近のお豆腐は安く作る(行程の手間を省く)為に消泡剤が使われている事が多いです。厳密に言うと・・・
1 油脂系
2 グリセリン脂肪酸エステル
3 シリコーン系上記三種ありますが「消泡剤」としか表示してない場合も多い。また、書いていない場合もあるようです。
お豆腐を選ぶ時は、まず原材料の項目を見て「大豆」「凝固剤」と書かれている物が基本とし、もし「消泡剤」と書いてあったらそれは上記消泡剤3種の事です。
消泡剤が使われていない豆腐は、お値段も手間が掛かっている分それなりにします。消泡剤の安全性や良いか悪いかという以前に消泡剤は食べる側にとって不要な物ですし美味しくないと思うので使用した物は僕は買いません。高くても地元の確かなお豆腐を買いますし納得いかなければ自分で作ります。一度作ってみると お豆腐の価値が分かると思います。手間を考えれば市販のそこそこ高いお豆腐でも「安い!」と思えるようになりますよ
参照元:Facebook
スーパーやデパ地下などでたくさんの豆腐が陳列されていますが、そのような豆腐は最近では「海水にがり」の使用が増えてきている気がします、一時期はグルコノデルタラクトン(自然物質です)や硫酸カルシウムなどの人工化学物質が主流となりましたが、にがりブームが到来し、再び「海水にがり」を使っての豆腐に戻った感じがします。
しかしながら、まだまだ安い豆腐に使用されている凝固剤は、グルコノデルタラクトンや硫酸カルシウムがあるでしょう。
グルコノデルタラクトンや硫酸カルシウムを凝固剤として使った豆腐は、豆乳の量を少なくすることができます。これが安さの秘密です。でも、味が薄くなり、栄養価は低くなります。
もはや、「このような豆腐は豆腐ではない」と言っても過言ではないとさえ思えます。豆腐業界でも、このような豆腐と他の豆腐の差別化をしようと動き出しているようです。
豆腐業界 初の定義 大豆10%以上「とうふ」 「品質」明確に安売りを防止
豆腐の定義作りに業界が乗り出した。これまで定義が曖昧だったため、大豆の使用割合が多いこだわり製品と、安値になりがちな汎用(はんよう)品とが、同じくくりで販売されていた。品質に応じた製品表示で不当廉売を防ぎ、製造業者や原材料の供給元となる農家が適正な利益を得られるようにする。納豆業界も製品の定義や区分の策定に動き、国内外で規格認証の取得を目指していく。
豆腐業界の定義作りは、製品表示に関する規約策定の中で進めている。主導するのは、豆腐事業者の全国団体でつくる豆腐公正競争規約設定委員会。「豆腐の定義や表示方法が不明確だったことが、不当廉売の要因だった」と対応に動いた。
定義では、豆腐に含まれる大豆の割合「大豆固形分」を基準に、10%以上を「とうふ」、8%以上を「調製とうふ」、6%以上を「加工とうふ」と大まかに分類する。6%に満たないものや、卵を主原料とするたまご豆腐などは除外する。
加工状態や硬さに応じて「木綿」「ソフト木綿」「絹ごし」「充てん絹ごし」「寄せ(おぼろ)」と五つの中分類も設ける。「最高級」「天然」「純粋」など、根拠が定かでない表示を禁止し、添加物もさらに詳細な表示を義務付ける方針だ。
豆腐を固形分の割合で定義し、表示するのは初めての試み。乳脂肪分を基準に分類するアイスクリームなどを参考にしたという。「大豆や凝固剤をどのくらい使っているかが分かり、仕入れ側や消費者が製品を選べるようになる。汎用品や高級品のすみ分けも進む」と委員会に参加する豆腐メーカー・さとの雪食品の村尾誠常務は強調する。
参照元:Yahoo!ニュース
このような、凝固剤を「海水にがり」以外のものにした、豆乳の量を減らした豆腐の登場により、豆腐の価格破壊が進んできました。激安スーパーなんかでは一丁30円くらいのものまで見られます。
消費者は安いものに飛びつきます。わたしもその気持ちは分かりますが、本来あるべき「健康に良い豆腐」はこれでは淘汰されてしまいます。健康は増々遠く離れてしまうでしょう。今は量より質に切り替わる時代だと思います。本物の良質な豆腐を食べるようにしませんか??
倒産相次ぐ豆腐業界 「適正価格は一丁200円以上」と専門家が警鐘
ヘルシー志向の若い女性の間でも人気の豆腐だが、スーパーなどによる買い叩きが問題となっている。豆腐製造には精緻な職人技が要求され、体力的にも厳しい仕事だが、納品価格はどんどん下げられ、今では一丁20円ほどで売られている。
農林水産省は今年3月、豆腐が安価で買い叩かれることを防ぐため、スーパーと製造業者間の取引を適正化するためのガイドラインを発表。農林水産省の担当者は「日持ちのしない商品で、売り先が地域的にも限られる場合、どうしても買い手側の立場が強くなってしまう。そこで作り手である食品製造業者に大きな負担がかからないようガイドラインを策定した」と説明する。
1927年創業の豆腐製造業者、株式会社いづみやの青山隆氏は「スーパーで100円で売られている商品は、かつては82円で納入していたが、現在は60円以下で、我々の手取りは30円以下。運送費用や配送センターへの手数料など、負担も大きい」と嘆く。
また、豆腐の原料となる大豆の価格は高止まりしたままで、生産量も少ない国産は安定的な供給も難しい。いづみやはかつて、1日15万丁を作ることができる工場を持ち、大手スーパーなど約100社と取引をしていたが、約10年前にスーパーとの取引を停止し、現在は直売所など、地元客向けに販売を行っているという。
1960年には5万1569件あった豆腐事業所だが、2015年には7525件まで減少。豆腐・油揚製造業の売上総利益も1999年には2179億円だったが、2012年には1504億円と市場が縮小している。
食品の流通や価格に詳しい農産物流通コンサルタントの山本謙治氏は「20年ぐらい前は、安い豆腐を作るための大豆は一俵2000円ぐらいだった。それが今は5000円ぐらいになっている。豆腐の価格も2倍になってもおかしくないはずが、そのままにされている」と指摘する。
山本氏によると、「豆腐以外にも、納豆やこんにゃくなど、スーパーに必ず並んではいるが日持ちのしない商品を『日配食品』という。これらは恒常的にスーパーから”安くしろ”と言われ続けていて、そのせいで製造会社はバタバタと潰れていっている」のだという。
こうした激安販売が、市場の健全な競争を阻害する「不当廉売」に当たる可能性について山本氏は「公正取引委員会がスーパーの安売りで不当廉売を取り締まるというのはあまり聞かない。消費者のために安く売っているのだから、強くは出られない思っているのかもしれない」と明かす。
豆腐一丁の適正価格について山本氏は「少なくとも160円以上で、基本的には200円以上あれば、豆腐業者の人も納得するのでは」と話す。
このような事態に至った背景には、スーパーなどの小売業者だけでなく、豆腐業界、消費者の側にも問題があるようだ。
山本氏によると、安く作ることを追求し過ぎてきたため、技術革新や美味しく作ることを目指す業者が圧迫されてしまっているという。
参照元:Yahoo!ニュース