人体からマイクロプラスチックが検出される。マイクロプラスチックにより遺伝子や染色体に異常が生じる

マイクロプラスチック

当ブログでは過去に2回マイクロプラスチックについて記事を書いています。以下がその記事です。

海洋に漂う微小なプラスチック片である「マイクロプラスチック」は危険なのだろうか?当ブログでも以前にマイクロプラスチックの問題について触れました。以下がその記事のリンクになります。興味のある方は是非ご覧になってください。 さて、最近では自然海塩や海洋生物だけで...
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内容はマイクロプラスチックとは何か?自然海塩に混入するマイクロプラスチックは人体に影響を及ぼすか?についてです。

マイクロプラスチックとは読んで字のごとく、ごく小さなプラスチック片のことで近年魚介類や自然海塩に混入が確認され話題になっています。マイクロプラスチックで検索するとたくさんの情報が出てきます。

そのマイクロプラスチックは健康に影響するのか?

個人的にはあまり神経質にならないで大丈夫だと思いました。私たちは日ごろから化学繊維がたくさんある環境で生活しています。小さな繊維やホコリは毎日吸い込んでいるはずです。

でも、人体には排毒機能があるので健康を維持できています。したがって、マイクロプラスチックが人体に入っても排毒機能があれば大丈夫だと思ったからです。

さて、そんなマイクロプラスチックですが、新たな情報が出回っているようなので今回はそのことに触れてみたいと思います。タイトルにある通り、「人体からマイクロプラスチックが検出されたこと」「マイクロプラスチックの影響で遺伝子、染色体に異常がでること」です。

マイクロプラスチックが人体から検出された

マイクロプラスチックはすでに鳥、魚、クジラの体内から発見されており、それが人間の中からも見つかったというのは、決して意外なことではない。具体的にどこから見つかったのかといえば、ある予備的研究に協力した8人の糞便からだ。この結果は、2018年10月23日に欧州消化器病学会で、オーストリア、ウィーン医科大学の胃腸病学者であるフィリップ・シュワブル氏により発表された。

今回の調査に協力した人々は、男性3名と女性5名、年齢は33歳から65歳で、7名が欧州の異なる国の出身で、1名は日本人だった。彼らは1週間にわたり食事の記録を取った後、糞便のサンプルを提出した。プラスチックは、すべてのサンプルから検出されている。

食事の記録には、考えうるプラスチックの出どころについての情報も含まれていた。8名中2名の協力者は、毎日ガムをかんでいた。8名中6名が海産物を食べていた。全員が1週間を通じて、プラスチックの包装材に入っていた食べ物を口にしていた。協力者たちは毎日平均約740mlの水をPETボトルから飲んでいた。

オーストリア環境庁は、この糞便のサンプルについて、10種類のプラスチックが含まれているかどうかを検査している。その結果、9種類のプラスチックが発見された。最も多かったのはPET、そして食品の包装材や合成繊維の服によく使われるポリプロピレン(PP)だった。

糞便に含まれるPETは、ペットボトルや食品包装材に由来する可能性がある一方で、カーペットやカーテン、衣類などのものかもしれない。「マイクロプラスチックが辿った経路がわかれば、解決策を見つけるうえで多少は助けになるでしょう」

「今回の結果を踏まえると、マイクロプラスチックが人体の中に存在する確率はかなり高いと考えられます。しかし、マイクロプラスチックが人間の内臓にまで到達するかどうかについては、まだ誰も調べていません」

参照元:National Geographic

さて、すでに魚介類や自然海塩などからマイクロプラスチックが検出されたことは発表されていましたが、人体からも検出されました。しかし、驚くべきことなのでしょうか?当たり前のように化学繊維の衣類を着用し、化学繊維の寝具で睡眠をとり、プラスチックやペットボトルの容器を使い、化学物質で出来た住居で現代人は生活しています。

なので、人体からマイクロプラスチックが検出されるのも当たり前なのです。日本人はマスクが大好きですから、眼に見えない微少な化学繊維を吸い込んでる可能性も高いですよね。

引用元では、それらのマイクロプラスチックの経路、出所は正確にはわかっていないとしています。それらが内臓まで到達するかもはっきりわかっていません。

プラスチックや化学繊維に囲まれて生活し出したのは、つい2、3日前ではありません。随分前から現代人はマイクロプラスチックを取り込み続けていたんだと思います。

現代人は慢性的な病気、精神疾患が増え続けていますが、それらは複数の要因がありますが、もしかしたらマイクロプラスチックも要因の一つなのかもしれません。

マイクロプラスチックの影響により染色体、遺伝子に異常が生じる

マイクロプラスチックを暴露すると、DNAメチル化を変化させてしまい、異常な遺伝子発現が起きたり、染色体構造に異常をきたしてしまう。

つまり、細胞分裂の激しい胎児期に、子宮内が汚染されてしまうと、赤ちゃんに何かしらの異常が見られる可能性がある。

参照元:吉冨信長氏のFacebook

マイクロプラスチックによる人体への悪影響について、具体的なものがあったので紹介します。遺伝子発現や染色体構造に異常が出るという内容です。

従って未発達な胎児期に子宮内がマイクロプラスチック汚染されていると、細胞分裂に異常が起きる可能性があるとのこと。

どのような研究報告なのかわかりませんが、マイクロプラスチックに関する具体的な健康被害の有識者による情報は、これの他は私は知りません。

さて、いずれにしてもマイクロプラスチックによる人体への影響はまだわからないことだらけだと思います。マイクロプラスチックから完全に逃れるのは現代的な社会生活を送っている以上、不可能と言っても良いでしょう。

マイクロプラスチック問題は、これからの時代の重要な課題だと思います。