近くの土手に3月から4月にかけてハコベの群生が毎年勢いを増す。今年も同じ場所に群生していた。通説では背丈はそれほど伸びないようだが、ここのハコベはどういうわけか30~40センチ、それ以上のものまで生育している。ハコベにも数種類あるようだが、背丈が伸びやすい種もあるのだろか?土の状態、日当たりの具合がちょうど良いのかもしれない。
ハコベと言えば、七草粥である。春の七草。ちなみに秋の七草も存在するがほとんど話題にならない。春の七草は、スズナ(かぶ)、スズシロ(大根)、御形(ハハコグサ)、セリ、ナズナ(ぺんぺん草)、仏の座(コオニタビラコ)、そしてハコベ(ハコベラ)の七種である。1月7日に邪気を払い万病を除くとして食べられる。また御節料理で疲れた胃を休め、野菜が乏しい冬場に不足しがちな栄養素を補うという効能もある。
七草粥が1月7日である通り、ハコベは冬にも採取することができるが、私の視点ではやはり3月から4月に一気に増える気がする。小さな白い花をつけて柔らかそうな緑色をして、グングンのびているので見つけやすい。植え込みや道端、土手の雑草としてどこでも見つけることができる。あまりにもありふれているので、これが七草粥の材料として使われているとは気づかない人がほとんどだと思う。身の回りの雑草・野草を気にして生活している人は滅多にいないからだ。
ハコベは別名でヒヨコ草、またはスズメ草と呼ばれる。小型の鳥たちが好んで食べるからである。飼育されているインコなどに、具合が悪いときにハコベ(ヒヨコ草)を食べさせたら調子が良くなったという話も聞きます。
基本的に飼育されているインコなどの鳥は穀物中心の食になっていると思うが、元来、穀物だけを食べているわけではないので、草を与えるのは良い解毒になると思う。薬とは「草で楽になる」ですからね。
さて、人間が食べるハコベはどうでしょうか??いろいろな食べ方があるようです。七草粥は先ほど説明いたしましたが、汁物の具、てんぷら、あえ物、炒め物、なんでも大丈夫なようです。
私は、春先の若い柔らかい時期のハコベしか食べませんが、味はほとんどありません。野草に有りがちな、苦み、渋み、えぐ味はまったくなく、味がほとんどないので食感を楽しむような感じですね。何種類かハコベはありますので、私が食べているハコベ以外のものは、違った味があるかもしれません。
個人的には、苦みがない食べやすい野草、雑草なので、これから野草、雑草に挑戦したいという人にはお勧めです。興味がありましたら是非、ハコベを食べてみてくださいね。
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