動画参照元:YouTube
クラドニ図形(Chladni figure)は、ドイツの物理学者エルンスト・クラドニの名にちなんだ図形であり、物体の固有振動の節を可視化する方法である。この図形は1680年7月8日、ロバート・フックによって見出された後、1787年にクラドニの著書に初めて記載された。
金属・プラスチック・ガラス・ボウルなどにピンと張ったラップなどの平面にスピーカーなどで振動を与え音程を変えると、共鳴周波数において平面の強く振動する部分と、振動の節となり振動しない部分が生じる。ここへ例えば塩や砂などの粒体を撒くと、振動によって弾き飛ばされた粒体が節へ集まることで、幾何学的な模様が観察される。
波長が短くなる(音が高くなる)ほど現れる幾何学模様の構造も細かいものになる。平面に用いる材料が均質でない場合はそれに応じて、現れる幾何学模様も影響を受ける。
(出典)…Wikipedia-クラドニ図形
日常でわたしたちが見る「音の形」はこのような感じです。
パソコンで音楽編集したり、ネットサーフィンしたりすると出てきますね。「波形」です。心電図なんかも波形です。見慣れた「音の形」。
クラドニ図形も「音の形」ですが、こうも違った形を見せつけられると驚愕してしまいます。同じ「音」には見えません。
わたしの印象では、通常の「音の波形」は音を横(側面)から見ている感じで、「クラドニ図形」は縦(正面)から見ている感じです。それにしても、次々に変化してゆくクラドニ図形を見ていると、万物は流動していて、不動なものなど存在していないような気になります。無常です。まさに神々の指紋のごとく神秘に満ちあふれているようです。
これは余談ですが、水は1秒間に1兆回も振動しているそうです。私たちの身体は約70%が水分らしいですが、あまりにも振動の揺れが高速だと、止まって見えるようです。本当は超高速、超微妙に振動しているんですよ。
さて、「通常の音の波形」も「クラドニ図形」も平面、2次元での視覚作用ですが、これが3次元になったらどうなるでしょうか?空気中の粒子は透明ですが、色がついていたら音が発生する度に狂気の世界を演出しそうです(笑)空気が透明である意味がわかります。何もないと思える空間にも、音の波が漂っているのです。色即是空、空即是色と般若心経にありますが、「空」と思えるところにも実は「色」があるようです。
これは例えばの話しですが、空気が生き物で「無限の耳を持つ、全身で音を聞ける生物」だったら、どんな音が聞こえているのでしょうか?全身が耳なら、耳を一つ持っているのと変わらない気もしますが、わたしにはそれとは違う、何かヤバさを感じます。
人間も耳が2つ以上備わっていたら、世界は今有る状態ではなかったでしょう。本来、耳は外界からの危険を察知するための聴覚器官だったと思いますが、それが「音を楽しむ」までに進化したと考えると、芸術、アートの根源が見えてきそうな気がしますよね。野生動物の環界からはじき出された人間の神秘です。見えない「空」の世界の波を意識して波長を合わせると、本当の世界が見えるのかも知れませんね。
あ、最後に・・・余談ですが、「クラニド図形」ではなく「クラドニ図形」です。