朝食の是非、朝食にスムージーは有りか?について

健康に関する情報をネットで探していると「少食」に関する記事が数多くヒットします。一日3食の必要はなく、一日1食なり、朝食を摂らなかったり。

理由は複数ありますが、現代人は食べすぎなので食べる量を減らすべき、少食の方が免疫力が高くなるといった内容が多いようです。

そこで今回は「朝食は必要なのか?」2つの例と自分の経験からお話ししたいと思います。

朝食の是非について、2つ紹介

朝食を摂らない人が多いですけど、僕的には朝食は必ず摂ってもらいたいと思います。というのも、現代人のほとんどは質的栄養欠乏であり、特にタンパク質や鉄、亜鉛といったミネラル、ビタミンB群やビタミンEなどが不足しています。栄養欠乏の人が食事の回数を減らせば、栄養欠乏が悪化するのは当たり前です。

タンパク質は食事の中で欠乏しても、身体の中で古くなったタンパク質を分解し、アミノ酸を再利用することで何とか補うよう身体はできています。しかし長期にわたってタンパク質欠乏が続くと、身体の色々なところに悪影響が出てきます。

タンパク質を消化するメインの臓器は胃です。胃は消化酵素のペプシノーゲンと胃酸(塩酸)を分泌し、タンパク質をペプチドという状態まで分解します。ペプチドはその後、十二指腸で膵液に含まれるトリプシン、キモトリプシン、プロテアーゼなどの酵素によってアミノ酸まで分解され吸収されます。

タンパク質の消化がこのような複雑な経路になっているのは、人間の身体もまたタンパク質でできているから。特にタンパク質を分解する胃もまたタンパク質でできているため、胃は自らの胃粘膜を溶かしながら、タンパク質を消化しているのです。このため胃の細胞の入れ替わりは非常に早く、4~5日で新しい細胞に入れ替わるといわれています。

タンパク質を消化する胃もまたタンパク質でできています。そしてタンパク質を消化するとき、胃の表面の細胞もまた消化されます。それでも胃に穴が開かないのは、外側から新しい細胞が次々と作られているから。その細胞もまた、タンパク質で作られるのです。

ということは、長期にわたってタンパク質欠乏が続くとどうなるか。胃の表面が溶けても外側から新しい細胞を作るためのタンパク質が不足してしまいます。こうなると胃はどんどん薄くなっていきます。胃粘膜が薄くなると、胃液の分泌は低下していきます。これが進行すると、萎縮性胃炎になってしまいます。

胃液の分泌が低下すると、一回の食事で消化できるタンパク質の量が低下してしまいます。このような状態になってしまうと、改善させるのは非常に大変になってしまいます。このような人が一度に大量のタンパク質を摂ると、胃もたれを起こしたり、お腹の調子が悪くなったり、臭いおならが出たりするようになります。これは未消化のタンパク質が腸内で腐敗発酵してしまうから。

というわけで、胃という臓器は一度に消化できるタンパク質量に限りがあります。特に長期にわたって低タンパクの食生活を続けていると、胃萎縮を起こしてタンパク質の消化能力が低下してしまいます。このような人は一度に消化できるタンパク質が少ないため、その分食事の回数を増やさなければなりません。いわゆる「少量頻回食」ですね。

胃萎縮が起こっていない人でも、効率的にタンパク質を取り込むためには食事の回数を増やすことが効果的です。だから朝食をしっかりと摂ることが重要であり、タンパク質を朝から意識して摂るべきなのです。

野菜や果物のスムージーを朝食代わりにするのは、最悪だということがこのことからも分かります。野菜や果物にはタンパク質はほとんど含まれず、また液状化して飲み込むと歯を使って噛むことをしないため、消化が悪くなります。噛むことは食事を美味しく楽しむためのみならず、唾液をたくさん分泌させ、胃の働きを促進して消化を良くする働きもあるのです。

スムージーなんて馬鹿げたものを飲むのはやめて、朝から肉や卵、チーズなどをしっかりと摂るようにしましょう。ハムやソーセージといった加工肉でも構いません。栄養がしっかりと摂れていれば、多少の毒はきちんと解毒できますからね。

参照:長尾周格歯科医師のFacebook

引用元では、朝食は必ず摂って欲しい、としています。

その理由は現代人の多くは質的栄養欠乏だから、とのことです。質的栄養欠乏に関しては私も同意です。現代人はカロリー摂取ばかり多くなり、他の栄養素が足りていないのでは?と日ごろから思っています。

引用元では更に、その中でもタンパク質について言及しています。朝から肉や卵、チーズなどをしっかり摂り、ハムやソーセージといった加工肉でもかまわないとしています。したがって、野菜、果物などのスムージーは最悪だとしています。タンパク質がほとんどないからです。

これには少し疑問を覚えます。確かに現代人は糖質、炭水化物過多でタンパク質は不足していると思いますが、タンパク質ばかりに偏りすぎるのも良くないのでは?と私は思います。何事もバランスが大事ですから。そのため野菜や果物も摂り過ぎはよくないですが、必要だとも思います。また、栄養がきちんと行き届いていれば身体の解毒能力が高くなるのも理解できますが、それでも添加物まみれのハムやソーセージが身体に良いとは私には思えません。

朝は、プロテイン入りのスムージーを飲んでいます。ただし、一気飲みはせずにゆっくり噛むようにして飲むのがポイントです。

また、私は予防にできるだけサプリでなく、こうした天然のビタミン&ミネラルにこだわります。栄養素は単体ではなく、バランスで作用するからですね。(この時期はビタミンDサプリは飲みますが)

最近の新しい研究では、「朝のタンパク質」摂取は、オートファジーを活性化することも報告されています。朝ご飯は必ず食べた方がいいです。1日3食は1日2食よりもグンと代謝が上がり、エネルギーの活性が高くなります。

スムージーは、植物の細胞壁を砕き、ミネラルをイオン化(水溶性)してくれるため、鉄分やマグネシウムの生体利用率が高まります。食物繊維も豊富なので血糖値も大して上がりません(耐糖能が弱い人は別です)。

ぜひ試してみてください。

参照:吉冨信長氏のFacebook

こちらの引用元でも、先ほどと同じように「朝ごはんは必ず食べた方が良い」としています。理由は、代謝が上がりエネルギー活性が高まるから、とのこと。

文中にあるオートファジーとは、細胞内で起こるタンパク質分解の仕組みのことで、分解された成分は再利用されるようです。代謝の一種と考えて良いのでは?と思います。

また、こちらの引用元でも、タンパク質の摂取を推奨していますが、先ほどの引用元とは違いスムージーを勧めています。

プロテイン(実際に何が入っているかの明記は無し)入りのスムージーをゆっくり噛むように飲むとのこと。生野菜は細胞壁を分解できないので中身の栄養素を摂取できないという欠点がありますが、スムージーにしてしまえば細胞壁は破壊され栄養を摂取できるようです。

考察と私の経験

私は正確な記憶はありませんが、おそらく5年以上は朝食を摂らない生活をしています。どのような変化が起きたのか?と言いますと、たいして変化はありませんでした。特に空腹を感じることもないので「だったら食べなくてもよいのでは」という感じです。食べても食べなくてもよい、と思っています。

朝食を食べないことで、代謝が落ちたというような感覚はありませんし、実際に代謝が落ちて肥満になるようなこともありません。特に栄養不足、タンパク質不足を感じることもなく、年に2、3回風邪のような症状は出ますが、大きな病気になることもなく、健康な方だと思っています。

私は、事務員と作業員の中間くらいの仕事に就いていますが、これがバリバリの建設現場の肉体労働だったら話は別だと感じます。また、穏やかな自然のある環境で仙人のような緩やかな生活をしているのであれば、朝食に加え昼食も抜くこともありかもしれません。要は自分の置かれた環境次第です。

そうは言っても、やはり現代人はカロリーばかり摂って、実質は栄養不足な気がするので、肥満に悩んでいたり体調が優れない人は、試しに朝食を抜いてみたり、反対にカロリーではなく必要な栄養を摂る意味で朝食を摂ってみるのが良いと思います。実験して、どちらが自分の身体と置かれた環境に適しているのか選べばよいのです。

引用元では両者「タンパク質」の摂取を勧めていますが、個人的には一緒に野菜や果物を摂った方が良いのでは?と感じます。バランスの良い栄養摂取が大事だと思いますし、食物繊維が消化を助けてくれるからです。

生野菜、果物の酵素を気にする人も多いと思います。私もその一人です。酵素は熱を加えてしまうと無くなってしまうので生の野菜、果物であることが必須です。ですが、酵素はタンパク質の一種であり、胃液で分解されるので外からの摂取は意味がないのでは?という意見も多いです。しかしながら、酵素がタンパク質の一種であるなら筋肉はある程度維持できる?と言われると答えはノーです。

結論として生野菜、果物による酵素摂取について、私はよくわかりません。白か黒かではなく、ある程度は有効なのでは?と感じます。体調が悪くなりかけたとき、無性に生野菜や果物を食べたくなることがあります。そのときは身体が酵素を欲しているのかな???とも思えます。


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