弘前市長選挙 開票状況と立候補者の当落結果
弘前市長選挙
弘前市長選、16年ぶり「四つどもえ」 現職に元副市長2人と立民県連元代表挑む
3日告示された青森県弘前市長選(10日投開票)は、再選を目指す現職に市政の刷新を掲げる新人3人が挑む構図となった。4候補による市長選は旧弘前市と岩木、相馬の旧2町村の合併に伴う2006年以来16年ぶり。四者入り乱れた混戦がスタートし、各候補は初日から熱い論戦を繰り広げた。
同時期に副市長務める
立候補を届け出たのはいずれも無所属で、新人で元副市長の蛯名正樹氏(67)、新人で元副市長の山本昇氏(51)、再選を目指す現職の桜田宏氏(62)、新人で元立憲民主党青森県連共同代表の山内崇氏(66)の4人。
蛯名、山本両氏は前回の市長選で桜田氏に敗れた葛西憲之前市長の下で、同時期に副市長を務めた。
蛯名氏は副市長と市議も務めた行政、政治の経験を踏まえ、「弘前の強みであるリンゴ産業などを活性化し、活気あふれる街にする」と訴えた。市職員労組連合会の推薦、市議会議長らの支援を受けて「決める、実行できる市政に変える」と呼びかけた。
山本氏は青森県職員を経て12年に弘前市に出向。山本氏を副市長に抜てきした葛西前市長は今回、後援会顧問に就いた。山本氏は「もう一度、弘前を動かす」と強調。「一つ一つ課題を解決する」と訴え、市職員OBや若手事業者らの草の根運動で浸透を図る。
実績アピール
元市部長の桜田氏は前回、葛西前市長らとの三つどもえの戦いを制して初当選した。
桜田氏は、新たな中核病院の整備など1期目の実績を踏まえ「健康都市の実現により、地域に活力を生み出す」と主張。聴衆を前に「相手は元副市長と衆院選に出た人。強敵だ」と引き締めた。衆院青森3区の木村次郎氏も駆け付け、連帯感をアピールした。
山内氏は社民党などの県議を経て11年の知事選で敗れ、14、17、21年の衆院選にも立候補した。
山内氏は「新しい風を吹かせて地域を変えていく覚悟だ」と語気を強めた。古巣である立民県連の所属議員や市民連合と共に駆け回る選挙戦。「コロナ禍で苦しむ市民の切実な声にもっと耳を傾ける行政にするべきだ」と現市政を批判し、刷新を求めた。