「すでに医療崩壊が生じている」「当面は危機的状況続く」 沖縄の感染状況について疫学統計解析委が報告
沖縄県内の感染状況について県疫学統計・解析委員会は「流行のピークは越えつつあるがすでに医療崩壊が生じていて、多くの患者が自宅などで療養を余儀なくされる状況が続く」という見通しを示した。
先月23日から29日までの県内の感染状況をまとめた県疫学統計・解析委員会の報告によると、1人が何人に感染させるかを表す県内の実効再生産数は0.90で、7週間ぶりに1を下回った。
実効再生産数が1を下回ると感染が収まっていくとされるが、委員会は「ピークは越えつつある」としながら「極めて高いレベルで流行が続いている」と指摘。
入院患者数は医療提供体制の限界である「頭打ち」の状態で、入院による治療が望ましい感染者が自宅や施設での療養を余儀なくされ、「すでに医療崩壊が生じている」と警鐘を鳴らす。
そしてこうした危機的な状況は当面続くという見通しを示した。
今週の新規感染者は3500人から4000人と推定する一方、沖縄は子どもの人口の割合が全国で最も高いため、学校の再開によって感染状況が悪化する懸念も指摘している。
多くの学校が夏休みや休校だった8月23日~29日も10代以下の新規感染者が全体の4分の1(27%)を占めていて、学校内での感染を防ぐためマスクを外す給食時間や部活動などにおける感染予防策を確認するよう呼びかけた。