【富山市 大学生 死亡ひき逃げ】富山市婦中町響の杜の市道で事故 北陸大2年の山田翔向さん(19)が死亡 ひき逃げか タイヤに踏まれた可能性

ひき逃げか、19歳男性死亡 富山・婦中、タイヤに踏まれた可能性

 17日午後11時ごろ、富山市婦中町響の杜の市道で、男性が倒れているのを通行人が見つけ110番通報した。男性は近くの実家に帰省していた金沢市太陽が丘、北陸大2年の山田翔向(かなた)さん(19)で、富山市内の病院に運ばれ間もなく死亡が確認された。捜査関係者によると、現場の状況から山田さんは道路に横たわった状態で車にひかれた可能性がある。富山県警は18日、ひき逃げ事件とみて、捜査本部(本部長・宮島秀和交通部長)を富山西署に設置し、約50人態勢で逃走車両の行方を追う。

 同署によると、山田さんが倒れていたのは見通しの良い片側1車線の直線道路。横断歩道のある交差点から西に数メートル離れた場所で、信号機はなかった。車道には山田さんのスマートフォンや学生証の入った財布が落ちていた。顔などの損傷が激しく、家族への聞き取りやDNA型鑑定の結果から身元を特定した。

 18日に行われた司法解剖の結果、山田さんの死因は多発骨折による外傷性ショックとみられる。顔、頸椎(けいつい)、あばら骨など上半身の骨折が目立った。気道への血液吸引による窒息も考えられる。

 捜査関係者によると、車の破片や塗料は現場にほとんど残っていなかった。骨折が上半身に集中していることから、捜査本部は山田さんが車体と激しく衝突したとは考えにくく、横になった状態でタイヤに踏まれたとの見方を強めている。

 現場は富山駅から南西に約7キロ離れた住宅地。近くに商業施設「ファボーレ」がある。18日未明から早朝に実況見分が行われ、捜査員が血痕や路面の状況などを調べた。聞き込みや防犯カメラ映像の解析などを進めている。事故の目撃情報を求める看板を設置した。

 捜査本部は18日午後10時半から現場周辺で、事故の発生時刻に合わせた検問を実施。警察官約10人がドライバーや歩行者に情報提供の協力を呼び掛けた。19日以降も当面続ける。

  ●何かがぶつかるような音聞こえた

 現場近くに住む会社員男性(55)は「昨夜、ドーンと何かがぶつかるような音が聞こえた。あの時に車が人をはねたのかもしれないと考えると恐ろしい」と声を震わせた。響の杜町内会の役員を務める男性(65)は「スピードを出す車が多いことは問題に感じていた。再発防止策を考えたい」と話した。

  ●父と姉悲しみ、憤り「犯人を許さない」 大学生、帰省中に

 翔向さんは2、3日ほど前に金沢市の下宿先から実家に帰省していた。父(50)と姉(21)が18日、富山新聞社の取材に応じ、突然家族を失った悲しみと憤りを語った。

 「ここで弟がいなくなったんだと思うと…」。事故現場を訪れた姉は声を詰まらせた。付き添う父は「ひき逃げした犯人を許さない」と語気を強めた。

 翔向さんが倒れているのが見つかる約6時間前に姉が撮影したスマホの動画には、翔向さんがネコを抱き笑顔を見せる姿があった。父、母、姉と穏やかな時間を過ごしていた。

 英語学習に力を入れていたという翔向さん。高校時代には海外への留学も経験した。「家族思いで優しい弟なんです」と話す姉の涙は止まらなかった。父も「朗らかで気の良い息子なんだ」と唇をかんだ。

 父は「二度と同じことが起きないように」との思いを強くする。現場の市道は普段からスピードを出して走る車が多いとし、信号機を設置するなどの対策が必要と強調した。姉は「事件解決のため情報提供をお願いします」と訴えた。

参照:https://news.yahoo.co.jp/articles/e7cae6a25dc83e8b619da63ad8ab78ba66c66163

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