【雑草・野草】タンポポを食べる

タンポポ

誰もが知ってる知名度No.1の雑草、それがタンポポ

まさかタンポポを知らない人はいないですよね。知名度ナンバーワンの雑草です。至る所に生息しています。小さな菊のような黄色の花を咲かせ、やがてまん丸の白い綿毛になり、風に乗って新しい個体を生むために旅立ちます。子どもの頃、茎を細く裂いて水に浸しクルクル巻きにする遊びをやりました。大きな個体は乳液がたくさん出て、手が独特のタンポポ臭に染まりベタベタになりました。良き思い出です。

タンポポは、冬は葉を放射状に地面に張り付くように広げる「ロゼット」と言われる格好で過ごします。葉を放射状に広げることで冬場の貴重な太陽をたくさん浴びることができ、地熱を受けるのにも適しているようです。地面に張り付くように低い格好をしているのは、寒風を防ぐためでもあります。そして春になり、暖かくなるとグングン成長します。

そんなタンポポですが、食用になります。飽食の時代なので子どもの頃は「タンポポは食べることができるんだよ」と、聞いたことは一度もなかったのですが、花、葉、根、すべてが食べれます。

タンポポは江戸時代に鼓草(つづみぐさ)と呼ばれ、園芸化されていました。数十の品種があり、似たような野草にブタナがあります。英語ではダンディライオン(dandelion)と呼ばれ、ギザギザした葉の形が、ライオンの歯に似ていることが由来です。「葉」と「歯」でダジャレのようですね。またフランス語ではピサンリ(pissenlit)と呼ばれ、「ベッドの中のおしっこ」という意味で、これはタンポポの効能である「利尿作用」が由来になります。面白いネーミングですよね。

日本で見られるタンポポには在来種と外来種があります。近年は外来種であるセイヨウタンポポが広域に繁殖し、在来種のタンポポは駆逐されてしまったと思われがちです。しかしながらそれは間違いで、セイヨウタンポポの個体数が莫大に増殖したために、在来種のタンポポを見かけることが少なくなっただけで、在来種のタンポポも一定の個体数を維持し生存しています。

在来種と外来種、日本には大きく分けて二種類のタンポポが生息していますが、生活圏内でごく普通に見られるのは「セイヨウタンポポ」なので、当記事における「タンポポ」は特別な表記がない限り「セイヨウタンポポ」のことになります。

タンポポの効能と食用としてのタンポポ

タンポポ

元々、セイヨウタンポポは食用として日本に導入された植物です。そのため繁殖力が強くなるように、単位生殖という受粉しなくても繁殖できる仕組みに改良されています。学名はTaraxacum officinaleです。Taraxacumは、ギリシャ語で「病気を治す」あるいはペルシャ語、アラビア語で「苦い草」を意味し、officinaleはラテン語で「薬用の」という意味で、花、葉、根、すべてが昔から食用、薬用とされています。

タンポポに含まれる代表的な成分にアスパラギン、カリウム、ルテイン、鉄のほか、ビタミンA、B、C、Dがあり、全草を日干しにして乾燥させたものは「蒲公英(ほうこうえい)」と呼ばれ、利尿、発汗の促進、胃腸、解熱に優れており、滋養、薬用に非常に重宝されています。鉄分はホウレンソウの2倍もあります。

海外では野菜として売られている地域も多く、日本でも江戸時代に栽培が行われていましたが、野菜として扱われることは少なく、どちらかというと「薬用」として扱われています。タンポポは花、葉、根すべてが食用になります。黄色の花は天ぷらやサラダに、葉は軽く塩茹でした後に冷やして炒め物やサラダになります。おひたしもおすすめです。根は乾燥させてお茶や有名なタンポポコーヒーになりますね。

セイヨウタンポポと在来種のタンポポ、どちらの方が美味しいのか?なんとなく在来種の方が美味しそうなイメージがありますが、なんとセイヨウタンポポの方が美味しいのです。品種改良した野菜や果物の方が食べやすく改良されているのと同様に、在来種のタンポポより、食用として改良されているセイヨウタンポポの方が食べやすくなっているわけです。

タンポポコーヒーについて

「食用としてのタンポポ」をインターネットで調べると「タンポポコーヒー」なるものが目につきます。一般的に「コーヒー」とはコーヒー豆を焙煎し抽出した液体のことを指しますが、「タンポポコーヒー」はもちろんタンポポを使っているのでコーヒー豆は使っていません。なので「タンポポコーヒー」はあくまで「タンポポコーヒー」であり、「コーヒー」ではないのです。したがって、コーヒーに含まれるカフェインはタンポポコーヒーには含まれません。

タンポポコーヒーにはタンポポの根が使用されています。動画サイトYouTubeで「タンポポコーヒーの作り方」の動画がアップされていました。

参照元:youtube(nipotv)

参照元:youtube(nipotv)

タンポポコーヒーの作り方

採取するタンポポは、汚染の少ないものを選んでください。車通りの激しい道路脇は排気ガスの影響が心配です。犬の散歩道付近では糞尿が懸念されます。また、地域によっては放射能汚染も気にしてください。人通りの少ない川の土手などで採取するのが良いと思います。

必要な部位はタンポポの「根」です。スコップで根を掘り起こします。このとき綿毛があるようでしたら、飛ばしてあげてくださいね。タンポポの根は長いものだと50センチにもなります。しかしながら、根を先の方まですべて掘り起こすのは至難の業です。大抵は途中で折れてしまいます。丁寧に慎重に掘り起こしましょう。力任せにならないように注意してください。掘り起こした後は、人がつまづいたりする危険性があるので穴を埋めるようにしましょう。また、自然の景観を守るのにも、穴は埋めた方が良いですね。

採取したタンポポの根以外の部位を取り除きます。キッチンバサミで切断すると良いでしょう。処理が終わったら、根を水洗いします。流水でもみ洗いし、土汚れが取れない場合は硬めの歯ブラシで丁寧に擦るのが良いと思います。その後、包丁とまな板でみじん切りにしますが、量が多い場合はフードプロセッサーを使うと便利です。

出来上がったみじん切りしたタンポポの根は、天日に干して乾燥させます。水分が蒸発し、こすり合わせたときに「カサカサ」「パサパサ」になっていればOKです。推奨はしませんが、電子レンジを使用して短時間で乾燥させることも可能です。上記の動画は電子レンジで乾燥させていますね。オーブンで30分ほど焼くやり方もあるようです。

続いて、フライパンを使って弱火~中火で乾煎りします。コーヒー粉と同じような色くらいまで煎ると良いでしょう。コーヒーとポップコーンを合わせたような香ばしい良い香りが漂います。

そしていよいよ抽出です。コーヒーメーカーを使っても良いですが、市販のお茶出しティーパックで大丈夫です。分量は2リットルに対して5グラム、ティーカップに小さじ一杯程度です。ヤカンや鍋で煮だしていきましょう。コーヒーと同じような色になれば出来上がりです!

市販のタンポポ関連商品について

花、葉、根、すべてが食用である雑草、タンポポ。薬用の効果も非常に高く、なおかつ何処にでも生えており手軽に手に入る万能植物ですが、タンポポ関連の市販品もあります。

こちらの、日本たんぽぽ農園さんのネット通販サイトでは、タンポポコーヒー、タンポポ茶が購入可能です。もちろんどちらも無農薬の安心、安全商品。

ネット通販大手の「楽天市場」には食用タンポポ「ダンデライオン」の種子が売られています。


ダンデライオン(食用たんぽぽ) 種子 1ml入り

Amazonにも、タンポポコーヒー、タンポポ茶が多数見つかりますね。手作りする時間がない忙しい人には良いかもしれません。ほとんどがオーガニックのものですよ。


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