【重曹の害、危険性】重曹うがい、重曹による虫歯予防の注意点について

重曹

重曹による虫歯予防は本当に安全なのだろうか?

重曹は掃除のとき、油汚れを落とすのに使ったり、調理の添加物として、お菓子やパンを膨らますために使いますが、最近では健康を維持するために使うことも多くなってきています。

本来、人間の体はアルカリ性ですが、現代の食生活では酸性に傾いてしまいがちで、様々な生活習慣病を患う可能性が高いと言えます。そのため、酸性に傾いた体を中和するために、安価で安全性の高いアルカリ還元性のある重曹に注目が集まっている訳です。

重曹は癌や放射能などに効果を発揮しますが、中でも注目されているのが虫歯予防です。しかしながら、重曹うがい、重曹による虫歯予防にも落とし穴が存在するので注意が必要です。

人間の唾液の中には、重曹の成分である「炭酸水素イオン」が最初から含まれています。唾液中の炭酸水素イオンはアルカリ性なので、摂取した糖分によって口腔内の細菌が酸を作って歯を溶かそうとしても、その酸を中和してくれます。さらに口腔内が弱アルカリ性になることで、溶けた歯の再石灰化が促進され、歯の健康が守られます。

唾液の中に元々含まれている炭酸水素イオンを摂取するとどうなるでしょう?人間は外から何か加えられると、その分自分の体が本来持っている機能を低下させてしまいます。これは皮膚に保湿クリームを塗ることで、皮膚が本来持っている保湿力が失われていったり、靴を履くことで足の裏の皮膚が薄くなってしまうようなものです。唾液も同様です。

人間は生まれもって自分の体を健康に保てるようにできています。外から何かを加える必要はなく、また不必要に加えてはいけないのです。人間本来の健康が維持できるよう、普段の食生活で十分な栄養を体に与えるだけで、余計なことをしなくても人間は健康でいられるのです。

そもそもむし歯の原因は甘い物、すなわち砂糖や異性化糖などの糖分です。糖分を摂らない生活を送るのが、実行可能で確実な唯一のむし歯の予防法です。それ以上でもそれ以下でもありません。

参照元:長尾周格歯科医のFacebook

現代人は、糖質、炭水化物過多の食生活を営んでいます。それにより口内の細菌が酸を作り虫歯の発生につながりますが、元々、唾液には酸を中和する物質が含まれていて、虫歯の発生を抑えてくれています。

そのような状況下で、更に拍車をかけるように重曹のアルカリ還元作用に頼ってしまうと、どうなるでしょう?元々、備わっていた体の機能は低下すると思いませんか。

暑いとき、もしくは寒いときエアコンのきいた室内に閉じこもってしまうと、適応能力は低下します。風邪をひきたくない、細菌、ウイルスから身を守りたいとマスクをずっとしていると、元々あった免疫力に影響が出ます。

重曹うがい、重曹による虫歯予防もこれらと同じ理屈です。重曹を使い続けると、唾液に元々備わっていたアルカリ還元作用は低下するでしょう。重曹うがい、重曹による虫歯予防にも注意が必要なのです。大変便利な重曹といえども、人工的に精製された化学物質であることに変わりはないのです。

日本人はほぼ全ての人が毎日歯を磨きますが、添加物まみれの歯磨き粉や重曹を使うより、体にあった自然塩を使うのがよいでしょう。

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