有機JAS認証の大分県産「どんこ(干し椎茸)」を買ってみた

大分県産「どんこ(干し椎茸)」

干し椎茸の出汁の取り方は独特

大分県産の有機JAS「どんこ(干し椎茸)」を買いました。めずらしいかもしれませんが椎茸出汁が好きなんです。出汁を取り終えた後の椎茸そのものも美味しくて好きです。

他の出汁をとる食材は鰹節、昆布、いりこ(煮干し)などがあり、椎茸はあまり使われないイメージがあります。椎茸出汁は難しい、面倒と思う人が多いようです。

実際は、難しいとか面倒なのではなく、出汁の取り方が他の出汁取り用の食材とは違い独特な印象があります。出汁は食材を高温で煮出すやり方が普通ですが、なんと椎茸は冷やします。冷蔵庫の中で水に漬けて24時間放置する。そのやり方が一番美味しい椎茸出汁のとり方なのです。

ですが、わたしはなんとなく常温で水に漬けて戻します。常温でも出汁は十分取れますし、なんか直感で常温の方が良い気がします。特に根拠はありませんが。

有機JASについて

有機JASの作物ってどのようなものなのか。簡単に言うと有機栽培で育てられた作物のことです。一般的に普通の栽培方法を慣行栽培と言い、農薬や化学肥料を使った栽培方法のことです。

有機栽培は農薬を使用せず(一部の認可農薬がある)、化学肥料を使わないで有機肥料を使った栽培方法のことで、自然栽培とは農薬、化学有機問わず肥料を使わない自然のチカラを活かした栽培方法のことを言います。

慣行栽培、有機栽培、自然栽培の違いについては下記の記事に詳しくまとめてあるので、興味のある方は是非ご覧になってください。

自然栽培とその他の栽培の違いについて 普通にスーパーや100円ショップなどで販売している産地のみ明記された野菜は「慣行栽培」の野菜です。慣行栽培は農薬や化学肥料を使って作物を栽培します。それに対し無農薬(あるいは一部の認可農薬)で化学肥料ではなく、有機肥料を...

さて、有機JAS、有機栽培ですが、法律で定めた規定があり、第三者の認定機関の検査を合格する必要があります。今回購入した大分産のどんこ(干し椎茸)は、「おおいた有機研」という認定機関の検査を受けた商品です。大分で栽培し、大分の認定機関の検査を受けて合格した有機JAS認定の商品になります。

また、公的な認定を受けないと「有機JAS」の表記ができない仕組みではありますが、一部の認可農薬があることや、有機肥料に使う動物の排泄物の質、使用量、回数など有機JAS商品にはピンからキリまであるのも事実です。場合によっては慣行栽培の作物より農薬、肥料の影響が強いものがあるのでは?と私は考えています。

今回買った商品の特徴について

先にも書きました通り、この商品は大分県産でおおいた有機研という有機JAS認定機関の認可を経た商品であり、更には大分県椎茸農業協同組合が加工販売している商品です。

パッケージには、「大分県産 有機乾椎茸 どんこ 原木栽培」と書かれています。

栄養成分表示は以下の通りです

大分県産「どんこ(干し椎茸)」

可食部100g当たり、エネルギー182キロカロリー、たんぱく質19.3グラム、脂質3.7グラム。炭水化物63.4グラム、食塩相当量0.02グラム

原産、内容量などの情報は以下の通りです

大分県産「どんこ(干し椎茸)」

名称「有機しいたけ」、原材料名「有機しいたけ(原木)」、原料原産地名「大分県」、内容量「25グラム」

以下は水に戻す前の状態です

大分県産「どんこ(干し椎茸)」

大分県産「どんこ(干し椎茸)」

また、パッケージの中には乾燥材の他に説明書きの紙が入っていました。内容は以下の通りです。

健康と美容によい乾しいたけ

・乾しいたけの成分の中でビタミンDは骨や歯の発育を助けます。
・乾しいたけは「エリタデニン」というコレステロール値を下げる成分が含まれており、血圧を下げることも期待できます。
・しいたけの食物繊維は豊富で、乾燥することにより約10倍にも増え、腸内の健康に役立ちます。
・低カロリーなのでダイエット食品としても注目されています。

かんたんなもどし方

・いしづき(木くずが密着した足の根元部分)を取り、水洗いし、くずやほこりを取って水に浸してください。

急いで戻す方法

・冷蔵庫で1時間水戻しした乾しいたけをスライスし再度30分水戻しする。
・ぬるま湯に砂糖を1つまみ入れ、落としブタをする(15分~25分)
・ぬるま湯につけラップし電子レンジで2分くらい。

時間に余裕のある方

・料理のプロは、より多く「うまみ」を引き出すため、水につけ、冷蔵庫で24時間が基本です。

※もどし汁は捨てずにダシとしてご使用ください。

乾しいたけの種類

乾しいたけは、丸型で肉厚の冬茹と傘が開ききった大きく薄型の香信があります。冬茹はじっくりと煮込む料理に、香信はサッと炒める料理に適しています。

保存法

乾しいたけは湿気が大の苦手。保存するときはおいしさと栄養を逃がさないよう缶かポリ袋などに入れて密封し、なるべく暗いところに置きましょう。保存中にもし湿ってきたら、日光や乾いた風などに当てて、カラリとさせてから、また密封し保存してください。

驚いたのは、しいたけそれ自体を食べることを主体としており、ダシを取るのはオマケのような感じになっていることです。ダシをとるために購入する人が多いと思っていたのですが、どうなのでしょうか。

購入店舗と値段、味について

「いなげや 杉並新高円寺店」正確な店名は「ina21杉並新高円寺店」で購入しました。

いなげや 新高円寺

東京都杉並区梅里2-10-11
03-3313-5841
営業時間10:00~23:00
http://www.inageya.co.jp/index.htm

普通のスーパーですが、以前は自然栽培の商品のコーナーがあったのですが、2018年6月の改装でそのコーナーは残念ながらなくなってしまいました。

今回買った商品は、税抜き598円です。他の干し椎茸も何種類か並んでいましたが、割高な商品でした。

また、味の方ですが至って普通の椎茸の味です。ですが、水に戻している時の香りが凄く芳醇ですね。近寄ると椎茸の濃密な香りがすごいです。わたしは椎茸が大好きなのでとても嬉しいですね。

なぜ大分産にしたのか。椎茸と放射能汚染

さて、最後になりますが今回どうして大分県産にこだわったのかについてです。

わたしが大分産(西日本産)の干し椎茸を買う理由は以下のリンクをご覧いただけるとわかります。

https://beguredenega.com/archives/10150

上記は秋田県の民間放射能測定所「べぐれでねが」さんのサイトになります。残念ながら引用、転載がNGなのでリンク先へ移動してみてください。

「べぐれでねが」は民間の放射能測定所なのですが私は時々参考にさせてもらってます。民間といっても測定しているのはその道のスペシャリスト。東京大学大学院総合文化研究科助教の小豆川勝見氏です。研究炉、加速器による環境分析化学が専門とのこと。また、カンパも行っているので経済的に余裕のある方は気にして頂けたらと思います。

さて、件のリンク先ですが「岩手県産の干し椎茸」の放射性セシウム測定値が掲載されています。人それぞれ安全の基準は違いますが、わたしはこれを読んで、岩手、福島、東北の干し椎茸(どんこ)を食べるのが怖くなりました。もちろん、それら地域のすべての干し椎茸に当てはまるものではありません(むしろ、安心して食べれるものであってほしい)。しかし、万が一を考えると、大分、西日本の商品を購入せざるを得ないのが現状です。

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