わたしたちの生活に入り込んでいる「加工デンプン」安全なのだろうか??
麺類やパン、ソースやドレッシング、ハムやソーセージ、ホットケーキミックスやジャムなど加工デンプンを使った食品は数多くあります。普段買っている食品の原材料表示に「加工デンプン」を見たことがある人も多いでしょう。また、コンビニやスーパーの弁当や総菜、ファミレスや居酒屋などの外食産業の提供品にも加工デンプンはつきものでしょう。
わたしたちの生活に入り込んでいる加工デンプン。「デンプン」とありますが天然の澱粉とは異なり「加工デンプン」は人工的につくり出した「食品添加物」です。
天然の澱粉に化学薬品を加えるなどしてつくられる加工デンプンですが、本当に安全なのでしょうか?今回は「加工デンプンにひそむ危険性」について触れていみたいと思います。
加工デンプンのミネラル阻害
食品添加物である加工デンプンは本当にあらゆる加工食品に使用されるようになりました。
うどんやインスタント麺、ハムやソーセージ、即席スープ、ドレッシングなど、そして外食チェーン店の食品にも必ずといって言いほど使われているはずです。
食品添加物は、たいてい2つのデメリットがあります。それは、活性酸素を発生させてしまうこと、そしてミネラル吸収を阻害してしまうことです。
加工デンプンは製造時における不純物の残留など、その安全性も問われていますが、栄養学的視点でみると、ミネラルを排出してしまうというところに大きな短所があるのです。
加工デンプンはいくつかの種類がありますが、中でもよく使用されるヒドロキシプロピルデンプンは、鉄利用の阻害度が大きいことがわかっています(J Nutr. 2001 Feb;131(2):294-300)。
ヒドロキシプロピルデンプンはタピオカのデンプンを原料にしていますが、この原料デンプンよりも非常に鉄との結合能が高いのです。また、鉄だけでなく、亜鉛の利用阻害も認められています。
そもそもデンプン自体、かなり大量に摂取してしまうと、鉄欠乏性の貧血になることが報告されています。(ただし、あくまで極端な摂取量の話です) ところが、加工デンプンの場合、この通常の原料デンプンよりもさらに約75%もの鉄が阻害されてしまったのです。
栄養を学ぶときには、ただ「入れていく」だけではなく、何を「抜く」のかということも大切です。そういう意味では、できるだけ食品添加物の入っていない食品選びというのは非常に重要なポイントとなるのです。
特に加工デンプンという表現は、あたかもエネルギーとなるデンプンをイメージさせてしまうため、消費者を安心させてしまいます。しかし、これらの日常的な摂取が潜在的なミネラル欠乏を招くことも十分に可能性はあるのです。
参照元:吉冨信長氏のFacebook
袋入りうどんをスーパーで買うと、表示に「原材料名 加工デンプン」とあります。だれも気には留めないでしょう。
調べてみますと、インスタント麵、生タイプ即席めん、冷凍食品(ハンバーガー、ミートボールなど)、プレスハム、ソーセージ、イワシなど魚介缶詰、乾燥ポタージュ、菓子、惣菜、小麦粉、パン粉、たれ、ドレッシングなどたくさんの食品に使われています。
ところが、この「加工」に恐ろしいトリックが隠されています。これは「天然デンプンに化学薬品を混ぜ合わせて、いろいろな化学反応を起こして製造したもの」という関係者からの告発がありました。
某食品メーカー硏究室長・小薮 浩二郎さんが『食品業界は今日も、やりたい放題』(三五館)で業界のタブーを告発したのです。
この「加工デンプン」なる合成化学物質の安全性は?
「合成するたびに種類の違ういろいろな合成デンプンが勝手にできてしまう。従って、安全性テストに使用した合成デンプンと実際の合成デンプンの化学構造が異なることになります。正確な安全性など確認できるはずもありません」(小薮氏)。
加工デンプンの種類と特性について
加工デンプンとは食品添加物であり、総称に当たります。加工デンプンに当たる化合物は以下の12種類です。
・アセチル化アジピン酸架橋デンプン
・アセチル化リン酸架橋デンプン
・アセチル化酸化デンプン
・オクテニルコハク酸デンプンナトリウム
・酢酸デンプン
・酸化デンプン
・ヒドロキシプロピルデンプン
・ヒドロキシプロピルリン酸架橋デンプン
・リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン
・リン酸化デンプン
・リン酸架橋デンプン
・デンプングリコール酸ナトリウム
このうち、よく利用される「ヒドロキシプロピルデンプン」という加工デンプンに絞ってみましょう。
食品添加物を体内に取り込むと健康を害するという話はよく聞きますが、このヒドロキシプロピルデンプンは体内に取り込むと、鉄分と結合してしまいます。鉄を含む食品を食べても身体に吸収されずヒドロキシプロピルデンプンに阻害されてしまうのです。
デンプン自体も大量に摂取すると鉄欠乏の恐れがありますが、このヒドロキシプロピルデンプンは驚くべきことに75パーセントもの鉄を阻害してしまうのです。
また加工デンプンは、化学合成するたびに種類の違ういろいろな合成デンプンが勝手にできてしまうという特性があります。そのため、安全性テストに使用した合成デンプンと実際の合成デンプンの化学構造が異なる場合が起きてきます。正確な安全性はわからないのです。
「加工デンプン」と聞くと「デンプン」と名がついていることから、安全な自然物を想像しがちですが、実際はそうではありません。加工デンプンは人為的に化学合成によりつくられた合成デンプンであり、安全性をきちんと確認できない、よく利用されるヒドロキシプロピルデンプンにおいては鉄阻害の度合いが大きいなどのデメリット、危険性があるのです。
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