有機レーズンの天然酵母液から元種をつくってみた

前回の記事で、有機レーズンの天然酵母液を作ったことを書きました。以下がその記事になります。

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そこで今回はレーズンの天然酵母液から元種を作ってみようと思います。元種とは酵母液と小麦粉を等分量混ぜ合わせ、発酵させたものです。

パン作りに元種を使うと、パンの膨らみが早くなり、より良く膨らむようになります。小麦粉の栄養分を与えることにより酵母が活性化するためです。なので、私のような初心者には、液体の酵母液を使うより、元種を使って天然酵母パンを作る方が良いと思います。

また、元種を使うことで風味も増します。レーズンの元種を使うとパンが焼きあがったとき、甘いワインのような風味が楽しめます。

レーズン天然酵母の元種の作り方

レーズン 天然酵母

天然酵母 元種

天然酵母 元種

まず、材料は「レーズン酵母液」と「小麦の全粒粉」です。空き瓶にレーズン酵母液と全粒粉を同じ量入れます。

今回は手元にたまたま半端な全粒粉が70グラムあったので、全粒粉70グラムと酵母液70グラムを使いました。同じ量を混ぜれば良いので覚えやすいですね。

酵母液の中にはレーズンがまだそのまま入っています。レーズンを取り除く人もいますが、わたしはレーズンも入れてしまいます。なので、正確に表記すると、私が使用した酵母液は「レーズン+酵母液=70グラム」です。

レーズン+酵母液と全粒粉を混ぜ合わせます。

天然酵母 元種

画像は、若干まだレーズンが残っていますが、かき混ぜているうちになくなっていきます。この段階でレーズンが残っていても、パン生地をこねる段階になればほとんどなくなっています。

たまに、焼きあがったパンの中にレーズンが残ってしまうので、見栄えが気になる方は予め酵母液のレーズン粒は取り除いてから元種を作ってください。わたしは自分が食べるだけなので気にせず使ってしまいますが。

ヨーグルトメーカーで保温しながら発酵させる

さて、混ぜ終わったら、2倍に膨らむまで放置します。このとき酵母液を作った時にも使用したヨーグルトメーカーを使うと時間が短縮できてお勧めです。私は温度調整ができるヨーグルティアという製品を使っています。

ヨーグルティア

30度に設定しました。ビンが大きくてヨーグルトメーカーの蓋が閉まらない状態でしたが、特に問題なく保温できます。

天然酵母 元種

だいぶ発酵が進んできました。

この後、さらに増量するために、全粒粉と水を同じ量加えていきます。書き忘れていましたが、元種のメリットは「つぎ足し出来る」こともあるんですよね。2回目以降は酵母液ではなく水と小麦粉を同じ量足していきます。発酵の進み具合が悪いようでしたら、水ではなく酵母液をつぎ足しましょう。

この工程を2、3回繰り返し、ビンの8割くらいの量になるのがベストだと思います。作りすぎてパンパンになってしまうとフタが外れて漏れてしまったことがありました。すごい発酵力です・・・。今回は半端な全粒粉が70グラムだけだったので、これ以上増やしませんでした。

冷蔵庫で保管しますが、冷たい場所でも酵母はゆっくり発酵します。再び使う際には、常温放置かヨーグルトメーカーで温め直し、酵母を活性化させてから使いましょう。

使用した、レーズンと小麦全粒粉について

使用したレーズンは株式会社ノヴァのカリフォルニア産の有機レーズンです。(株)ノヴァは、私が大好きなパン屋さんである「木のひげ」のオーナー牟田口嘉典さんが立ち上げた、有機ドライフルーツやナッツを取り扱う会社です。

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また、使用した小麦粉(全粒粉)は、筑後久保農園さんが作る、農薬・化学肥料不使用の小麦「ミナミノカオリ」の全粒粉です。

全粒粉はお米で言うところの玄米のことであり、小麦のふすま、胚芽も一緒に粉にした小麦粉のことです。元種作りには精白した小麦粉より全粒粉の方が適していますし、膨らみは非常に弱いですがパン生地にも精白した小麦より栄養価の高い全粒粉をなるべく使うようにしています。

小麦はほとんどが輸入に頼っています。輸入ものの穀類にはポストハーベスト農薬といわれる収穫後に散布される農薬の健康被害が懸念されます。とりわけ食生活において使用頻度の高い小麦は他の穀類、果物よりポストハーベスト農薬が多く使われているという話もききます。

できれば、国産の小麦を使いたいですし、その中でも、値も高く数量もわずかで手に入りにくいですが、無農薬、無肥料の自然栽培小麦を使いたいと考えています。

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